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デートという言葉に明らかにピク、と反応した父は

一瞬で表情が読めなくなった。






別に、絵に書いたような溺愛をされている訳では無い。






しかし、以前言ったように姉が男を取っかえ引っ変えしている事に

嫌気がさしている父としては色恋に無縁な私に

全幅の信用を置いていたようで。






そんな私が現を抜かし始めたとなれば

黙っている訳にもいくまいと黒いオーラを放ち始めた。






「……どこの誰だ」






「え」






「連れてきなさい」






「……え? いや、だからデートじゃないって、」






「いいから、連れてきなさい」






こうなったら父は引き下がることを知らない。






相変わらず表情が読めない父に

ひとつ大きくため息をついて見せた。






「……いやまぁ、連れてきてもいいけど……

お父さん的にも、会わない方が、いいと思うよ」






「な、どういう意味だそれは! そんなにヤバい男なのか!」






「……あぁ、まぁ。ある意味ヤバいと思う」






「まぁそれはまた改めて。

本当に付き合ってるなら1度連れてきなさいな」






「だから付き合ってないから。

もういいや、先輩待ってるからもう行くよ」






「おい待てA!! まだ話は終わって、」






「いってきまーす」






もう面倒だ。






まんまと2人を出し抜いて外へ出れば

いつものごとく待っていた跡部先輩が複雑な面持ちをしていた。






何事も無かったかのようにおはようございますと

当たり障りのない挨拶をすると跡部先輩が若干引き気味に口を開いた。






「……お前の家は朝から随分騒々しいな」






「あぁ、まぁ。父が久々に家にいるんで」






「……なるほど」






彼の横をすり抜けて車に乗り込もうとしたのに

跡部先輩が家の扉を見つめたまま動かない。






「? ……どうしました? 行かないんですか?」






「父親に言ったのか」






「え? 何をです? 出かけることなら言いましたよ。

それでぎゃあぎゃあ言われたんで」






「その相手が俺だってことは言ったのか」






「いや、それは別に言ってないですけど……え? なんで?」






「だったら何にそんな騒いでたんだ」






「あ、いや。お母さんが無駄にデートだとか言うから

お父さんが過剰に反応したってだけです」






「そうか。なら、挨拶させろ」

・→←旅は道連れ、情けは皆無



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設定タグ:テニスの王子様 , 氷帝学園 , 跡部景吾   
作品ジャンル:アニメ
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(プロフ) - 財堂若也さん» 応援コメントありがとうございます! 一応ラストスパートかけているつもりですが文章力と発想力が乏しくオチを見失いかけておりますw あと2シーズンくらいは要するかもしれません…すみません…気長に見ていただけると幸いです… (2020年12月31日 20時) (レス) id: 8b3ebb8f88 (このIDを非表示/違反報告)
財堂若也 - ラストスパートかかってきた感じですか?更新頑張ってください! (2020年12月31日 19時) (レス) id: 7fa4fbfbfc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:2ytluvuusham081 | 作成日時:2020年12月29日 12時

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