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声が、出ない。






息が、出来ない。






体が、震える。






今、なんて言った?






私が、好き、って言った?






誰が? 鳳くんが?






私を、






好き??






頭がうまく働いてくれない。






彼の言葉を咀嚼して、ようやく理解した瞬間

体中の熱が顔に集まってきた。






脈が速すぎて、心臓が痛い。






少しでも気を抜けば、心臓麻痺で死にそうだ。






生きろ、生きろと自分に言い聞かせる私を後目に

鳳くんは思い詰めたように言葉を連ねた。






「……でも今は先輩達と一緒に、上を目指したいんだ。

だから、今すぐは、無理だけど。

もし、Aが、いいなら、待っててくれない、かな」






「へ……」






「俺が引退するまで、待ってて欲しい」






ふと上げられた彼の強い瞳と

私の焦点の合わない瞳が、バチッと合った。






嗚呼、泣きそうだ。






こんな夢みたいな話が、あっていいのだろうか。






溢れかける涙を堪える為に俯けば、

鳳くんはそれを悪い方に勘違いしたようで情けない声で笑った。






「ごめん、わがまま、だよね。

でも俺、跡部さんみたいに器用じゃないから

多分、部活と両立、出来ないと思うんだ。

Aのことは大事にしたい、

でも、先輩達と一緒に高みは目指したい。

どっちかを疎かになんて、俺には、出来ない」






「……」






「まぁ無理なら無理で、それは全然、いいからさ。

ごめんね、最低なこと言って。

でも、嘘つくのは、違うと思ったから……」






「……待ってる」

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設定タグ:テニスの王子様 , 氷帝学園 , 跡部景吾   
作品ジャンル:アニメ
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(プロフ) - 財堂若也さん» 応援コメントありがとうございます! 一応ラストスパートかけているつもりですが文章力と発想力が乏しくオチを見失いかけておりますw あと2シーズンくらいは要するかもしれません…すみません…気長に見ていただけると幸いです… (2020年12月31日 20時) (レス) id: 8b3ebb8f88 (このIDを非表示/違反報告)
財堂若也 - ラストスパートかかってきた感じですか?更新頑張ってください! (2020年12月31日 19時) (レス) id: 7fa4fbfbfc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:2ytluvuusham081 | 作成日時:2020年12月29日 12時

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