検索窓
今日:33 hit、昨日:25 hit、合計:93,327 hit

ページ44

なんかごめんな、と腹を抱えてうずくまる男子生徒から

視線を外してふと気がついた。






そういえば、クラスの出席番号順で座っていたはずなのに

何故跡部先輩は私の隣に腰を落ち着かせているのだろうか。






私の右隣にいた男子生徒はどこへ行った。






私の心の問いに答えるように

跡部先輩が顔を引き攣らせたまま口を開いた。






「あと別にこれは俺の仕事ではないからな。

なんで生徒である俺が寝てる生徒起こして

回らなきゃならないんだよ」






「まぁそれもそうか。……え? じゃあ何しに来たんです?」






「何しに来たもなにもない。

自分の席の隣の奴が居眠りしてやがったから

起こしてやっただけだってさっきも言っただろうが」






「……自分の席?

え、ううん。跡部先輩の席は絶対にそこじゃないです。

出席番号的にも違うし、クラスも違うし……っていうか、

そもそも学年が違うんだから絶対にそこでは無いことは

いくら私でも分かります」






分かったらさっさとあるべき場所に戻りやがれ。






言うより早く

平然とスクリーンを見つめ始めた跡部先輩を睨みつけた。






「とか言いながら、本当は行って欲しくないんだろ?」






「何言ってんですか。すぐにでも行って欲しいですよ。

こうしてる間にも私の睡眠時間が削られてってるんだから」






「いやだから。鑑賞会は寝る時間では無いからな。

観たことがないなら真面目に観ておけ」






「観なくても分かりますよこんなの。

王子と王女が結ばれてハッピーエンドでしょ」






「馬鹿も大概にしろよ。

中身を見ろ中身を。モーツァルトへの冒涜だぞそんなの」






「別にモーツァルトに限ったことじゃないですよ。

過程がどうであれ大事なのは結果ですからね」

・→←・



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (34 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
142人がお気に入り
設定タグ:テニスの王子様 , 氷帝学園 , 跡部景吾   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

(プロフ) - 時雨さん» 右隣の男子が予想外に気にかけられすぎてて困惑しておりますww 高評価までありがとうございます…! お陰でノリノリに更新欲が湧いてきました! 頑張ります! (2020年12月16日 22時) (レス) id: 8b3ebb8f88 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - 優さん» 右隣の男子は消えたりなどしないよ…ってことですねwwもちろん一番右側の☆押しておきました!! (2020年12月16日 19時) (レス) id: 9ccfd786f0 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 時雨さん» 嬉しいコメントありがとうございます! なによりの励みになります!! 右隣の男子は……神隠し、ばいね……(今後本編で明らかになる……かも? それまではご想像にお任せしますww) (2020年12月16日 5時) (レス) id: 8b3ebb8f88 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - すごく面白くて一気読みしちゃいました!!これからも更新頑張ってください、楽しみにしてます!!右隣の男子はどこへ…? (2020年12月15日 22時) (レス) id: 9ccfd786f0 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:2ytluvuusham081 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/2ytluvuush1/  
作成日時:2020年12月3日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。