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「なるほど。

他校のルール守るだなんて意外と律儀ですね跡部先輩」






そう頷いて見せれば、若干何か言いたい顔をした跡部先輩に

水を差すようにちょうどバスがきた。






颯爽と乗り込んだ彼を追ってバスの中へ入れば

先に乗っていた数人の氷帝生が

揃いも揃って二度見をしたのが分かった。






彼らの表情から、

え、なんで跡部バス乗っとんのお前。

という声が聞こえてくる気がする。






そらそうだ。

追い回される私ですらこの1年、

彼がバスなんかに乗っているのは

見たことがないのだから彼らの感性は正しい。






なんでバス乗っとんのお前が正解である。






そんな彼らの視線には目もくれず、

空いた席に腰を下ろし足を組んだ彼なんかと

一緒だと思われたらたまったもんじゃないと少し距離を置く。






が、ブレザーの裾をギュッと引かれて私の目論見は失敗に終わった。






おい、皺になったらどうしてくれる。

こちとら貴様と違って一張羅なんだぞ。






冷たい視線を送っても微塵も離される様子のないブレザーを見て、

致し方なく座る彼を見下ろすように横に立って

バスに揺られていれば、あるバス停に止まったと同時に、

いきなりブレザーが離される。






かと思えば、跡部先輩が席を立ち私の隣に並んだ。






「?? まだ降りませんよ?」






「そのくらい見て分かる。馬鹿にするのも大概にしろ」






「え、じゃあなんで、」






理由を問い掛けた瞬間、

私の前をお腹の重そうな妊婦さんが通って。






こちらにペコッと頭を下げながら、

跡部先輩が座っていた椅子に腰を下ろした。

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設定タグ:テニスの王子様 , 氷帝学園 , 跡部景吾   
作品ジャンル:アニメ
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(プロフ) - 時雨さん» 右隣の男子が予想外に気にかけられすぎてて困惑しておりますww 高評価までありがとうございます…! お陰でノリノリに更新欲が湧いてきました! 頑張ります! (2020年12月16日 22時) (レス) id: 8b3ebb8f88 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - 優さん» 右隣の男子は消えたりなどしないよ…ってことですねwwもちろん一番右側の☆押しておきました!! (2020年12月16日 19時) (レス) id: 9ccfd786f0 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 時雨さん» 嬉しいコメントありがとうございます! なによりの励みになります!! 右隣の男子は……神隠し、ばいね……(今後本編で明らかになる……かも? それまではご想像にお任せしますww) (2020年12月16日 5時) (レス) id: 8b3ebb8f88 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - すごく面白くて一気読みしちゃいました!!これからも更新頑張ってください、楽しみにしてます!!右隣の男子はどこへ…? (2020年12月15日 22時) (レス) id: 9ccfd786f0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:2ytluvuusham081 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/2ytluvuush1/  
作成日時:2020年12月3日 18時

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