脳漿炸裂ボーイ【跡部 景吾】

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我関せずの顔をし始めていた鳳くんが

突然会話に乱入してきたことに変な声を出してしまった。






は？ と言いたかったのに、若干テンパってしまった結果

声が裏返った上にたった1文字なのに噛んでしまった。






そんなの気にもしない鳳くんは更に追撃をかましてくる。






「観たことないでしょ？ 俺らの試合。

もし、暇なんだったら観に来てくれたら俺も嬉しい、かな」






「おい、だから違ぇって言ってんだろうが。

お前らの試合なんざどうだって、」






「……ます」






「え？」






「行きます。何時からですか。

どこ行けばいいですか」






「……は？ 来んのお前？ まじで言ってんのか？

どういう心境の変化だよ？」






「えぇ。本気です。気が変わりました。

よく考えたらあなた方、全国区のプレイヤーですもんね。

全国レベルの中学テニスの試合を観ずに学園生活終わらせるのも

勿体ない気がしたので観に行きます」






「お、おう……そうか……」






ペラペラと虚言を並べた私に若干引き気味ながらも

納得した様子の宍戸先輩に、

絶対に負けられないなあと優しく笑った鳳くんを見て

精一杯応援させて頂きますと社交辞令を述べた。






少し不満そうに黙り込んだ跡部先輩の舌打ちは

知らんぷりをしておいた。






本日の脳漿炸裂ワード
「こいつの良さは俺様だけが知っていればそれでいい」

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