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跡部先輩の足音が遠ざかっていくのを聞いた忍足先輩は

はあー、と大きくため息をついた。






一緒になって、ロッカーの中でため息をついた後

キイ、と静かにロッカーを開けてくれた忍足先輩は

囁くように小声で話しかけてきた。






「危うく殺されるところやったやないか。

どんだけ自分に陶酔してんあいつ。

何したんよあの男に」






「なんもしてないですよ私は……

そんなの私だって知りたいです……」






「まぁええわ。聞いとったやろ、自分も。

俺お前と話しとんのバレたら

何されるか分かったもんじゃあらへんのよ。

分かったら、今のうちにはよ行きや」






「……もういませんか、あの人」






「おん、もう廊下におらんから平気や。

どっか行ったわ」






今のうちだと静かに開いたロッカーから片足を出した瞬間、

ピタ、と体が止まった。






「そんなことだろうと思ったぜ」






そう言いながら鼻で笑う青い瞳と目が合ってしまったからだ。






教卓に前傾を預け、頬杖をつく彼を見て

外に出した片足をロッカーの中に戻し、

ゆっくりとロッカーの扉を閉めた。






閉める間際に扉の隙間から見えた、

忍足先輩は半分白目だった。






俺様を出し抜こうなんざ、いい度胸してんじゃねーの。






感情の見えない声色をロッカーの中から聞きながら、

全力で走り去っていく忍足先輩の足音と

なぜだか知らんが私を置いて彼を追いかける跡部先輩の足音に

至極感謝しながら両手を合わせて合掌した。






本日の脳漿炸裂ワード
「この学園に居られねえようにしてるところだったぜ」

俺様vs男気(+クソガキ)→←・



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設定タグ:テニスの王子様 , 氷帝学園 , 跡部景吾   
作品ジャンル:アニメ
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(プロフ) - 時雨さん» 右隣の男子が予想外に気にかけられすぎてて困惑しておりますww 高評価までありがとうございます…! お陰でノリノリに更新欲が湧いてきました! 頑張ります! (2020年12月16日 22時) (レス) id: 8b3ebb8f88 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - 優さん» 右隣の男子は消えたりなどしないよ…ってことですねwwもちろん一番右側の☆押しておきました!! (2020年12月16日 19時) (レス) id: 9ccfd786f0 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 時雨さん» 嬉しいコメントありがとうございます! なによりの励みになります!! 右隣の男子は……神隠し、ばいね……(今後本編で明らかになる……かも? それまではご想像にお任せしますww) (2020年12月16日 5時) (レス) id: 8b3ebb8f88 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - すごく面白くて一気読みしちゃいました!!これからも更新頑張ってください、楽しみにしてます!!右隣の男子はどこへ…? (2020年12月15日 22時) (レス) id: 9ccfd786f0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:2ytluvuusham081 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/2ytluvuush1/  
作成日時:2020年12月3日 18時

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