半間くんに拾われた 【 半間修二 】

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『狭いけど、ごめん。

何か飲む？』








私の家は一人暮らしのマンションで、必要最低限のものしか置いていない。


両親は小さいころに離婚し、母親についていった私は虐待を受け、唯一の肉親とも引き剝がされた。
その後、母は病に倒れ他界。結局、父親に引き取られたが父は仕事の都合で一緒には住んでいない。








「いや、一人暮らしにしては広すぎだろ、寂しくねえの？」







『もう慣れたし、たまに彼氏が泊まりに来てくれてたから』




そう言った後にハッとする。
もう彼氏ではなく、元彼氏になったんだった。









「へェ、彼氏いるのに俺を上がらせちゃうAちゃん、本当に大胆♡」









『・・・いや、今日振られたからもう彼氏じゃないや。

半間くんが言ったように、これから寂しくなるかもね』







泣きそうだ、
散々泣いたつもりだったのに

まだ出てくるのか、私の涙。









「無理すんなよ」









『・・・ッ！』









そっぽを向きながら抱きしめてくれる彼の胸で涙をぐっと堪える。

細身なのに、がっしりしてて頼りがいがある身体に思わずドキッとする









『・・・えへへ、ありがと、う』







鼻をすすいながら笑顔を作る








『振られちゃったけどさ、もう沢山泣いたし、今は開放感の方が強いんだ、』








半間くんの顔を見上げる




『だからありがとう、もう大丈夫』









「・・・俺が拾ってやるよ、オマエのこと」









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