三途が恋した理由。 ページ41
「クソッ」
面倒臭い輩に捕まった。
まだいんのかよ。
何人いんだよ。
腹がたつ。
どれだけ殴っても、どれだけ蹴っても、まだいる。
それでも立たないといけないって言うのはめんどくせぇな。
「あれ、どしたの君」
こんな場所にはいなさそうな綺麗な声が聞こえた。
「は?」
飴なんか舐めやがって。
「痛そー。私の家おいでよ、絆創膏貼ってあげる」
ここに来ても余裕しかない声で話す。
「こっち来んな」
「え〜、だってね、痛そうじゃん」
「あ゛?」
「怖い怖い(笑)」
ほい、と言って手を差し出してくる。
「帰ろうか」
あったけぇな。
この声。
聞くだけでも眠くなる。
「こんな場所にきてよくそんな余裕ぶっこいてられんな〜、
嬢ちゃん(笑)」
「あぁ、そうですね」
「帰す訳ねぇだろ?!」
鉄バット。
この女の人殴られるんじゃね。
その瞬間体が動いた。
背中に大きな衝撃が走る。
「君!?」
痛てぇ。
すっごい痛てぇ。
胸の中に収まっている女の人。
柄でもねぇことしたなぁ。
「ありがと。これ終わったら病院行こうね」
は?
そう言って俺の手を避け軽く立つ。
何やってんだ?!
俺の我慢が無駄になるじゃねぇか?!
「さぁーて、どこから来るのかなぁ。」
浮いた声を出されるとすっげぇ緊張感無くなるんだよ。
「オラッ」
男が手を出してきても避けるばかり。
どれだけ来ても避ける。
「ごめんねぇ、恥ずかし。私そこまで喧嘩、強い訳じゃないから(笑)」
それだけ言って俺の方に視線を向けた。
「じゃあなんで?!」
俺が反応すると、
男の方に足蹴り。
倒れた。
なんだよ。
強いじゃんか。
「東京卍會零番隊隊長。A!コイツに、東京卍會に手を出したら分かってんだろうな?!その時は、東京卍會が全総力を挙げてお前らを潰しに行く!いや、東京卍會、天竺、黒龍、全部を敵に回したと思え。」
「さ、帰ろうか。」
頬の所に傷が出来てる。
それだけじゃない色んなとこに切り傷、擦り傷、砂埃。
俺より痛そうじゃん。
全然格好ついてねぇよ。
でもなんでだろうな。
その声も、その性格も、その汚れた体だって、
綺麗に思っちまうんだよなぁ。
「はい。」
きっとこの先、絶対に貴方をお守りします。
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おかか。 - やっぱり寂しくなって書いてしまいました…。良ければ皆さん読んでってくれると嬉しいです!! (2022年9月9日 23時) (レス) id: dc1d0df239 (このIDを非表示/違反報告)
おかか。 - この話を書こうと思って毎回開くと完結って書いてて、なんとなく寂しくなってしまいました…また描き始めようかな。もし書いたら皆さん読んでくださいますか? (2022年9月6日 21時) (レス) @page50 id: a4f06416fb (このIDを非表示/違反報告)
おかか。 - もう読んで下さったんですか?!喜んで貰えてとても嬉しいです(泣)。 (2022年8月12日 23時) (レス) id: 48d7f112a3 (このIDを非表示/違反報告)
なむ(プロフ) - おかか。さん» 書いてくださってありがとうございます!ちょっとツン気味の二人可愛い……お守り最高です(笑)全然大丈夫ですよ(^^)v (2022年8月12日 23時) (レス) @page36 id: 1752203a92 (このIDを非表示/違反報告)
おかか。 - 場地君と三ツ谷君分かりました!皆さんが読んでくれているお陰で楽しく書かせて貰えています。本当にいつもありがとうございます!(なむさんのコメントとても読みやすかったです!私の方こそ日本語大丈夫でしょうか…?) (2022年8月12日 22時) (レス) id: 48d7f112a3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おかか。 | 作成日時:2022年7月26日 21時