ある日突然、あの弾バカがランク戦に来なくなった。

３６日目 ページ37

【荒船】







母「あら！！荒船君！！久しぶりね！！」









荒「どうも。ご無沙汰してます」









母「ちょっと、A！！荒船君にも迷惑でしょ！！









　 さっさと起きなさい！！」









おばさんはそう言うと









Aから布団を思いっきり引き剥がした。









それでもあいつは、丸くなって床で寝ている。









母「もう！！









　 ごめんね、荒船君。私、これから仕事だから。









　 お腹空いてたら、Aほっといて









　 先、食べてて全然いいからね」









母「ごゆっくり〜」









それだけ言うと急ぎ足で









部屋を出て行った。









それからしばらくして









貴「・・・・・・寒い〜」









と言いながら、









Aはむくっと床から起き上がった。









荒「ホント、よく寝るよな。お前」









貴「あれ？おはよ〜、哲っちゃん」









目をこすりながら笑顔でこっちを向いてくるそいつを見れるのは









俺だけの特権だと思っている。









荒「はよ」









自然と頬が緩むのが、自分でも分かる。









荒「朝食食べに行くか」









貴「え？！もうそんな時間？！」









荒「だから起こしてたんだろ」









貴「聞こえなかったよ〜！もっとバシッと言わないと！」









荒「お前、言っても起きないだろ。









　 それより、今日、緑川とランク戦するとか言ってなかったか？」









貴「あ！！！急ぐよ、哲っちゃん！！！」









荒「はいはい」









こうして、また、こいつに振り回される一日が始まる。

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