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「やぁ。A、またあったね。」

『……ヴェッ!』

「相変わらずだね。」

ニコニコと笑みを向けている一人の男性に、
Aは口元を押える。

仕事帰り、呑気に鼻歌を歌いながら歩いていると、
急に誰かに腕を捕まれ、路地裏に引き寄せられる。
何事かと目を向けると、そこには
嬉しそうに笑みを見せる僧衣姿の男、夏油が立っていた。

Aは何とか深呼吸をして夏油を睨みつける。
それでも面白そうに笑顔でAを見つめている夏油は、
懐から何かを取り出す

「Aに、これを渡そうと思ってね。」

そう言ってAに渡したのはごく普通に見えるメガネ。
Aは異様な目で眼鏡を見つめ

『なんですこれ?私、目なんて悪くないですけど……』

「これは、[見えないものが見えるようになる眼鏡]だよ。」

『ドラえ〇んの道具かなんかですか?』

「まぁまぁ、つけてみてよ。」

急かすようにほらほらと手を差し出す夏油に、
渋々と受け取った眼鏡をかける。
そして、顔を上げると……

「ハロー!」

『…ッ…オロロロロロロロ……』

「あ、吐いた。」

目の前に満面の笑みでAに手を振るツギハギ顔の男。
それを目にした途端、我慢していた吐き気が一気に上がっていき、壁に手をつけて吐いてしまう。

「夏油!吐いたよ!てことは俺ってイケメンなんだ!」

「ほんとに吐いたね……」

『ゼェ……ゼェ……ウップ。』

吐き気が治まったのか、それでも青い顔をしながら息を整える。

そして、深く深呼吸した後、つけていた眼鏡を外し、
地面に叩きつける。

「あーあ〜」

『なんなんすかコレ!?いや、あれ?さっきの人は???あれぇ????』

「だから言ったでしょ?見えないものが見えるようになる眼鏡だって。」

そう言ってAが地面に叩きつけた眼鏡を拾い上げる。
壊れていないか確認している夏油に、
Aは口をパクパクとしながら指を指し、

『え?てことは……さっきの人って……幽霊???』

「ん〜、ちょっと違うけど、まぁ、それでいいや。」

そう言ってもう一度、眼鏡をAに渡そうとする。

『いえ、いりません。結構です。』

そう言って首を横に振り、拒否するも、
急に眼鏡が宙に浮かび、Aにかけられる。

「だーめ。俺が見えなくなるだろ?」

『オェエ……』

「あっは!吐きそうな顔!面白〜」

そう言って楽しそうにしているツギハギの男を見ていた夏油は、
さらにAへの興味が深まるのである。

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キラキラスパー - 楽しみにしてま〜す!!! (2022年9月23日 12時) (レス) @page13 id: 5d1e784f6c (このIDを非表示/違反報告)
トキシグレ - 初コメ失礼します!こういう系統の話ちょー好きです!五条先生と主人公がどう関わって行くのかが楽しみです!更新頑張ってください!! (2022年9月16日 0時) (レス) @page7 id: 0d4193d534 (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - 好きな作品だったので帰ってきてくれて嬉しいです\(^o^)/更新待ってます!! (2022年9月13日 18時) (レス) @page3 id: 8b674ee432 (このIDを非表示/違反報告)
一条夜半(プロフ) - 面白くなりそう…応援しています!頑張ってください! (2022年9月12日 22時) (レス) @page1 id: 1d0e18cd61 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:華生 | 作成日時:2022年9月12日 22時

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