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鍵を回して玄関を開ければ、部屋の中は案の定真っ暗だった。
靴を揃えてリビングに向かえば、ソファで毛布を掛けながら寝るAがいて頭を抱えたくなった。
寝るなと言っても寝るのかこいつは。じゃあもう何も出来ないだろ。
『おい、寝るなって言うたやん。おーい』
「んん」
顔にかかっていた髪を耳にかけてやってそう言っても唸るだけで、全く起きる気配はない。
もう一度ため息をついて毛布を剥がすと、ダンゴムシのように身体を丸く縮こませて「さむい」と小さく呟く。
『寒いちゃうわ、起きろ〜』
「やだ」
子供のような彼女にため息を吐いてテーブルの上を見れば、空になったカップラーメンの容器。あと、麦茶が入っているポット。
まさか昼ご飯もこれだけ?
冷蔵庫に野菜炒めやらなんやらを入れて置いたのに、結局食べたのは棚に入っていたカップラーメンだけのようだ。
『はーーー……ほんまバカ……』
これじゃあガチもんのヒキニートじゃないか。
そう思ってまた大きく憂鬱な息を吐く。
寝て起きて食って、また寝て。
こいつはそれの繰り返しだ。俺が養ってなかったら今頃死んでいる。
『起きろ〜〜〜……晩御飯つくるから、ほら。昼夜逆転してまうで』
「もうしてる……」
『そういう問題やない』
無理矢理にAを起こせば、目をシパシパさせてまだ半分寝ているような状態だ。
『風呂入る?』
「うん…」
『お風呂入ってる間に晩御飯つくっとくから、入ってき』
「わかった…」
Aは目を軽く擦ったあと、ふにゃりと顔を綻ばせた。
俺のTシャツを来て、俺がいつもかけている毛布を使って、俺がつくった晩御飯を食べて、俺の給料でなんとか死なずに生きて、
「ありがと、せんら」
きっと俺無しじゃ生きていけない。
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ちょこ - 更新が止まってます!戻ってきてください!続き楽しみに待ってます!(´;ω;`) (2022年3月17日 0時) (レス) @page14 id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
美麗 - 100票目もらいました!wこの話めっちゃ好きですwあ、押した星は一番右ですよ?めっちゃ更新楽しみにしてます!頑張ってください! (2021年3月18日 19時) (レス) id: 898ecf2a8e (このIDを非表示/違反報告)
ねこまる先生。 - この作品はヤバい。面白すぎる。センラさんが少し病み気味なのバチくそ好きですね(hshs)私はログインできないのでお気に入りは出来ませんが…一番右のお星様は押します!更新頑張ってください! (2020年10月31日 20時) (レス) id: 1f53132dc8 (このIDを非表示/違反報告)
名無しさん(名前募集中)(プロフ) - 早くみたすぎる。ニヤニヤしておきます (2020年10月27日 17時) (レス) id: 71be53c310 (このIDを非表示/違反報告)
*茉莉花*@かばやき(プロフ) - 続きが気になります*^^*お気に入り失礼しますね〜 (2020年10月25日 9時) (レス) id: 040119bf1f (このIDを非表示/違反報告)
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