優男 ページ7
「待て待て待てェェ!!」
帰ろうとしたところを、呼び止められた。
『なんや、君さっきの白髪にチャイナちゃんに…メガネ君やないの。』
「そのちょっと空いた間が傷付くんですけど!!」
『はいはい。で?何やの。』
少し真面目な顔をして、聞いてみた。そしたら向こうも、何や知らんけど真面目な顔して話し出した。
はあ、嫌な予感しかせえへん。
「日輪が呼んでる。行ってやれよ。聞いたところによるとお前、何も言わずに出て行ったんだろ。」
挨拶くらいしてやれよ。
名前も知らへん銀髪は、僕のことを見透かすみたいにそう言った。
あーあ、そんな僕のこと見つめて。ゲイですかあんた。
『僕さえ良ければそれで良し。』
「何ですかそのジャイアニズム!!」
『ごめんなあ、僕飽き性やから。此処もそろそろ飽きてきたかなあ、なんて思ってるくらいやし?あの子だって、分かってはるやろ。
あんまり我儘言うてもらったら困るねんけど。』
「あ、待つアル!」
『ふふ。なあチャイナちゃん!さっき渡したそれ、僕の電話番号ね!寂しなったら慰めたるよ!ばいばーい。』
そう言い捨てて、人混みを駆け抜けた。
あー。あのチャイナちゃんほんま可愛らしいなあ。あれでもうちょっと胸大きかったらええんやけど。まあ、お酌されるには十分な顔やし、電話番号渡す価値はあるやろ。うん。
ごめんなあ、日輪。僕は吉原には戻られへんよ。
心の中で謝って、チャイナちゃん達から逃げた。追いかけられる男って、辛いよなあ。
そういえば、あの子はもう宇宙海賊王になってはるかなあ。てか僕、見つかったら殺されるんとちゃうか。
▽▲▽
その頃、真選組───────
「総悟〜、お妙ざんが〜…!!」
「何ですかィ近藤さん。汚ねェんで寄らないでくだせェ。」
「うあーん!!トシ!総悟がいじめるー!!」
「はあ、近藤さん。アンタまた例の優男に取られたのかよ。」
「え、マジですかィ。」
「マジなんだよぉぉぉ!!」
泣き疲れた土方は、仕方ねえなと呟くと、タバコを捨てた。
「ポイ捨て禁止ですぜ。」
「うるせー。はあ、行くぞ総悟。」
「何処に行くんでィ?」
「その優男に話しつけに行くんだよ。ったく、面倒くせえな。」
「おっ。面白そうじゃねーですかィ。」
「お、俺も行くよトシ!!」
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あきな(プロフ) - 面白いです!更新大変だと思いますが頑張って下さい!!応援してます!!! (2017年9月29日 21時) (レス) id: a03d3f2ed8 (このIDを非表示/違反報告)
空白 - 俺こうゆうの超好き!!!!!! (2016年6月18日 0時) (レス) id: 46538a2eea (このIDを非表示/違反報告)
夏凛 - めっちゃ面白いです! (2016年4月12日 1時) (レス) id: b1b68a76c0 (このIDを非表示/違反報告)
レイ - え?終わり?そんなわけないですよね!更新頑張ってください! (2016年3月31日 15時) (レス) id: 131cdd29b3 (このIDを非表示/違反報告)
潮音(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです!!更新頑張ってください!応援してます! (2015年11月8日 19時) (レス) id: 05ac5cb1f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:とまと侍 | 作成日時:2015年10月21日 1時