弐色 ページ4
そして____
シュン!!
ガキン!!
俺はその影に向かって小太刀を振るう。
……が、相手もかなりの手練れらしい。
いち早く俺の行動を察したその声の主は、
俺の攻撃も難なく止めた。
??「チッ)まさか本当に誰かいたとはな……
綱道さんはどうした?
テメェは綱道さんと何の関係……だ!!」
野良『………綱道殿は我が主。
俺の主人だ…………』
ガキン!!と、鉄どうしがぶつかり合う
金属音が辺りに響き渡った。
漆黒の髪を持つ彼は、
俺の応えに顔を歪め、一度攻撃を止める。
??「はぁ?主人だぁ?
なら、お前のその“姿”は何だ?
その姿……
【羅刹】のまんまじゃねぇか!!」
野良『………【変若水】を飲んだ。
主の、命令だから………それだけだ。
………邪魔をしないでいただきたい。
俺には“死ぬ”という命令を下されている』
??「ッ!!?」
俺がそう言うと、彼は目を見開いた。
まるで、信じられないと言いたげに。
何をそんなに驚く必要があるのか、
俺には分からなかった。
すると男は刀を下ろした。
??「お前、名は?」
野良『無い。……が“野良”と呼ばれていた』
??「………お前の主人は俺らも捜したが、もういねぇ。
命令はなくていいんじゃねぇか?」
野良『………?だが、俺は
此処から出るなと言われている』
??「だったら、俺が新しいお前の主人になってやる。
“一緒に来い、野良”」
これが、俺と彼等との出会いだった。
もしも、あのまま焼け死んでいたら、
二度と“感情”と言う物を知らなかったと思う。
ただの道具だった俺を、
彼等が変えてくれたんだ。
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ノウム - 更新頑張ってください!楽しみにしてます(>ω<)ノ (2016年8月11日 7時) (レス) id: 68fb4ebc52 (このIDを非表示/違反報告)
エミリ - ↓もとムフです! (2016年5月23日 20時) (レス) id: 68fb4ebc52 (このIDを非表示/違反報告)
エミリ - 土方さんやっぱりかっこいい!続き頑張って!(>ω<)b (2016年5月23日 20時) (レス) id: 68fb4ebc52 (このIDを非表示/違反報告)
総ちゃん - 続きが気になります。更新楽しみに待ってます(゜∇^d)!!(゜∇^d)!! (2016年4月25日 11時) (レス) id: 725f51c669 (このIDを非表示/違反報告)
ムフ - こちらこそ!^^宜しくお願いします! (2016年3月29日 13時) (レス) id: 7aa840e17b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:美緒桜 | 作者ホームページ:http://seekanoteu
作成日時:2016年3月4日 15時