鹿。 ページ11
山に行けば、見渡す限りの木じゃなくて
うちの場合は
鹿、鹿、鹿。
ツノがないやつもいる。
‥おめーらってツノ無くしたら悲しいんか?
そー思いながらツノがなくなった鹿を撫でる。
‥まぁ、生えて来るんか。
でも生えてきても何度もおられるってなんか複雑。
「お前何してんだよ。」
後ろを向くと不思議そうな顔をしてる親父。
「いやいや、飯の時間なのにさっさと帰ってこない親父も何してんだよ。」
「あ、たしかに」
ハハッと笑う親父。
オメーのせいで俺はもう少しで飯抜きだったわ。
「母ちゃんが呼んでる。帰ろうぜ。」
「おうよ。にしても何でツノがない鹿なんて撫でてんだ?」
親父も鹿を撫でながら言った。
「特に意味はねーけど、ツノがない奴って悲しいんかなって思っただけだよ」
親父はびっくりしたような顔をした。
「お前もそんなことを考えるんだな。」
親父まで俺がジィさん見たいって言いたいんかよ。
「ジジィ見たいって?」
「それ言ったら俺なんかどーなるんだよ。」
親父は笑いながら言う。
確かに。
「さ、帰るか。今日の飯は何だ?」
「カレー」
「またかよ。」
‥母ちゃん、殴るなら親父を殴ってくれ。
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森田菜々子 - お願いあるんだけどいいですかな?narutoキャラ×メイ・チャンの恋愛短編集でお願いします。メイ・チャンは木の葉隠れで姉のラストと長男のグリードと次男のエンヴィーの妹を設定で (2018年9月4日 14時) (レス) id: e772f145ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りー | 作成日時:2018年9月2日 0時