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「太宰のクソ野郎がマフィアから消えた」

あの後太宰が去って数時間が経った時、夜も更けたところで中也がやって来た。
来る理由は察しがついてはいたが、案の定。

「……驚かねえのか」

「来たんだよ。最後にね。その後は何処に行ったのか知らないけど」

「………」

隠す事もせずに答える。太宰が詳しく教えなかったのは俺に危険が行かない様にだろう。逃亡幇助をしただのという疑いをかけられては、俺もどうなるかわからないから。
勿論中也も其れを分かっている様で、其れ以上は何も云わなかった。

「……手前は」

「うん?」

「……マフィアの友人ってのは、厭か」

その質問に、如何いう意味が込められているのかは分からない。
だが、俺としては今更な質問だと思った。ここまで関わって、一緒に居て、話して居たのだ。もうそんなの、今更なのに。

「真坂。此処まで俺によくしてくれてたんだ。厭だなんて云える訳ないだろ」

実際其れが本音だった。
…太宰は、きっとそうだと云っても、納得してくれなかったのだろう。だって彼が云ったのだ。俺と人を救う側になれば、今よりもずっと、胸を張って友達だと云える様になれるはずだと。
マフィアでも何でもよかった。出逢ってしまったのだから。もう俺には何だって良かった。

「……俺が」

「うん、」

「幹部になったら色々融通も利くようになる。太宰と同じ様に。一般人の手前を危険な目には絶対遭わせたりはしないからよ」

だから、そン時は、友達になって呉れ。

……絞り出したような声に、太宰も中也も、変なところで似てるなと笑いを漏らした。
同じ事、思っていたのか。取る手段は違えど、そう思って呉れていたのか。
皮肉も、二人ともが踏み出したその理由は、太宰がマフィアを辞めた事によって、だが。

待たされてばかりだと思う。

嗚呼一気に、込み上げて来るものがあった。
あの人の死を未だ受け止めきれない俺に、そんな俺をまるで繋ぎ止めようとするかの様に友達になりたいとこの二人は云うのだ。







嗚呼其れでも、あの人は笑っているのだろうなと思った。

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(プロフ) - 勿論不快にさせた事実は変わりませんが、改めまして女狐呼びは後日修正させていただきます。公式からの呼び名がもし出たらその際はまた変えるかもしれないです。今回はお騒がせしてしまい申し訳ありませんでした。 (2019年7月28日 1時) (レス) id: 5776c56060 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ららさん» 妲己、というのもよく考えたら失礼かなと思ったので追記を。前記の通りキャラを貶す意図はなく、クリスティ爵の残酷な面が垣間見える彼女の言葉一つで街を焼ける、といった権力の強さに狐であった妲己のようだ、といった自分の解釈もあります。→ (2019年7月28日 1時) (レス) id: 5776c56060 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 呼び方の方は後日修正させていただきます。コメントありがとうございました。 (2019年7月27日 23時) (レス) id: 5776c56060 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 誤解を招くようですが、クリスティ爵はとても好きです。映画で動いて声もついたのは本当にとても嬉しかったです。映画のイメージで「こう言う感じの方かな」と言ったイメージが先走ってしまって申し訳ありません。それと夢主持ち上げ、というよりはその辺の→ (2019年7月27日 23時) (レス) id: 5776c56060 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ららさん» といった意味で女狐呼びをさせていました。軽率にしてしまい申し訳ありません。情報が少ない方なので、私なりの解釈等も混ざってしまい、呼び方等に不快な思いをさせてしまって申し訳ないです。決してキャラを貶すために使ったものではありませんでした。→ (2019年7月27日 23時) (レス) id: 5776c56060 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2018年11月13日 18時

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