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夏祭り *2BRO. ページ24

弟「ねえA、お祭り行こう!!」

これは猛暑にも関わらず幼馴染の兄弟の家に呼び出された私に、弟者が発した第一声である。

弟者は私より2つ年下で、兄者は4つ年上。家が隣同士で昔から仲が良かった2人とは、大人になってからもよく遊んだりご飯を食べたりしていた。今では2人のゲーム実況仲間のおついちさんも一緒に。

「え、お祭り?」
弟「うん、お祭り!昔よく3人で行ってたの思い出して、久しぶりに行きたいなーって。今年はおついちさんも一緒に!」
「こんな暑いのに?」
弟「兄者に頼んだら車出してくれるって!だから行き帰りは涼しいよ。ねぇ、行こ?」

弟者は子犬のような目でこちらを見つめる。

…そんな目で見られたら嫌って言えないわ!
きっと兄者とおついちさんもこの目にやられてイエスと答えたのだろう。
私も兄者も昔から弟者に頼まれたら断れなかったし、おついちさんも弟者にはめっぽう弱いのだ。

「わかった、行くよ…」
弟「やったー!」

玄関で行われていたそのやりとりが聞こえていたのか、廊下の先のリビングから兄者とおついちさんが出てきた。

兄「すまんなA、急に呼び出して祭りなんて」
「ううん、確かにお祭りなんて久しぶりだしね。たまにはいいんじゃない?」
お「そうだね…僕、みんなと行けてちょっと嬉しいかも」

おついちさんが少し照れ臭そうに笑ったのを見て、ほかの3人も釣られて笑った。

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車で30分ほど行ったところに大きな神社がある。
そこでは毎年夏祭りが行われていて、私たちは小さい頃から3人でよく来ていた。あの頃は電車に乗って来てたなあ。

近くのパーキングに駐車して歩いて神社に向かうと、そこはすでに沢山の人で賑わっていた。

兄「あんまはしゃいでどっか行くなよ」
弟「はーい、ねえねえおついちさん、何から食べる?」
お「うーん、やっぱりお祭りと言えば焼きそばじゃない?」
「最後には絶対かき氷食べる!」
弟「食べる!」
兄「はいはい、お前らは昔からそうだな」

目をキラキラさせている弟者と呆れ顔の兄者、そして優しく微笑むおついちさん。

私たちは久しぶりのお祭りを存分に楽しむことにした。

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作者名:shirö | 作成日時:2018年7月9日 23時

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