Your affection kills me…28 ページ3
自宅への帰り道。
友人との飲み会も終わって、
珍しくタクシーを拾わずに徒歩で帰ってきた。
考え事をしていたせいか、
自分では数分しか時間が経過してないと思っていたのに、スマホの時刻を見ればゆうに30分は経過していた。
飲み屋で食べた唐揚げがあまりに美味しくて、
テイクアウトしてもらった袋を片手にぶら下げる。
自分は十分食べた。
これはお土産。
【うわっ、美味しい!!】
なんて、
聞いたこともないのに椚の美味しそうに頬張る姿を想像した。
きっとアイツなら単純だからそう言うだろうな…とか、
既に自分の足は自然と椚の家へと運んでいる。
寂しいって思ったりしてないといいけど。
なんて考えてしまうのも
アイツを好きってことで、こんな感情はもうとっくの昔に認めているから、今更否定なんてする気もない。
だって本当に好きなんだから。
椚の家に向かうための十字路を右に曲がった。
本来はこの十字路をまっすぐいくと俺の家なのだが、そんなことはいまさら関係ない。
最近はほとんど家にも帰ってない。
帰ったら掃除しないと。
「うわっ」
そんなことを呑気に考えていたら、
十字路を曲がった時に人にぶつかりそうになった。
暗闇と言えど、声を発してしまったことに対する羞恥は消えない。
「…すみません」
謝ろうとしたら先に謝られた。
どこかで聞いたことあるその声は、明らかに鼻声だった。
少し先にある街灯の光のおかげで、多少は見えるその人物の人影は何度も見たことある。
「…luz？お前なんでここに…」
表情までは分からないが、
雰囲気的に良いとは言えなさそう。
目の前のこの男も、そう言われて俺のことを誰なのか認識したのか、慌てて顔を逸らす。
何かを隠すような素振りを見逃さなかった。
「なに、泣いてんの？」
詳しいことは分からないが、
泣いていたであろうluzを慰めようと手を伸ばす。
「椚さん、今1人で泣いてますよ」
伸ばした手は、静止される。
その言葉ですべてを察した。
元々俺だってluzが椚を好きということなんて気づいてた。
だから、luzと椚の撮影パートの時、
イライラしていた理由も十分分かってる。
それに、luzの家はここからはだいぶ離れた場所で
椚の家なんて目前だった。
「luz、お前っ…!」
慰めようと伸ばした情けの手は、
怒りの手にかわってluzの胸ぐらを掴んだ。
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りんごあめ - コメント失礼します！！！すごすぎて一気に全部見ちゃいました！！すごい面白くて続きが気になる作品ですね！！びっくりしました！続き楽しみにしてます！！ (10月21日 22時) (
レス) @page26 id: b7103bc41b (このIDを非表示/違反報告)
みい - はじめして！とても引き込まれる作品で、続きがとても気になります...。いつでもまってます！ (2019年11月10日 19時) (レス) id: b7880c5d88 (このIDを非表示/違反報告)
いおり - もう更新されないのですか、、、。とにかく続きが気になります。更新生きてる限り待ってます。面白かったです。 (2019年10月14日 2時) (レス) id: 60eee46cd0 (このIDを非表示/違反報告)
雪兎-ﾕｷﾄ-(プロフ) - とても面白くて1話から一気に読んでしまいました..！！ 夢主に感情移入してしまい、辛そうにしていると、私まで辛くなってしまって...。とにかく、最高でした！続きが気になります！更新、頑張ってください！！ (2018年5月26日 2時) (レス) id: 36f788bb6c (このIDを非表示/違反報告)
サイコパス(プロフ) - 台詞かっこいい！！主人公がカッコいい！！ (2018年4月30日 1時) (レス) id: d972e9a204 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まむた | 作成日時：2016年10月12日 6時
