Your affection kills me…36 ページ11
『逆に聞きますけど、
そらるさんはなんで来てくれたんですか』
自分だけ気持ちを伝えるのは
なんだかしょうに合わないから聞き返してやった。
多分、「どうでもいいでしょ」
なんて素っ気なく返されるだけなんだろうけどね。
そうと分かっていても、彼を困らせてやりたい。
そんな俺の中の意地悪によって声に出た。
そらるさんは、俺の顔をじっと見つめてから
はぁ、と一つ溜息をこぼす。
だけど、箸を動かす手は止めないままだった。
「あの夜に言ったこと、ほとんどそのままだよ」
『え、』
もっと優しい別の理由があるのかと期待していた自分がいたせいで、その言葉は胸に刺さる刃物のように痛かった。
あの夜の、「俺は寂しさを埋めるための道具？」と聞かれたあの言葉に今ままで何度うなされた事か。
嘘であってくれと願っていたのに。
いまにでも泣きそうになってしまい、視線をそらるさんから自分の指先へ移した。
「なんで他の男を部屋に入れるんだよ。とか、俺はただの寂しさを埋めるための道具なのか、とか」
『それは……っ！』
否定の言葉を言おうと声を荒らげ、
指先から再度移したそらるさんの表情を見た瞬間、その先の言葉を呑んだ。
彼は、真っ直ぐなその瞳で俺を見つめていた。
冷たくも見えるその瞳は、何故だか俺にはとても優しいふうにも見えた。
「当たり前だろ。あんなの思うに決まってる。
俺はそこまで余裕のある大人じゃないんだよ。
だって、あの夜…
めちゃくちゃにしてやりたいって思った」
そらるさんのその言葉に息を呑む。
俺だって子供じゃない。
目の前の、今狼のような目をしてるそらるさんのその言葉の意図など聞かなくてもすぐに分かる。
だけど突然言われたそのセリフに
ただ身体が熱くなってい感覚を感じるだけだった。
「俺だけだと思ってたから。
あんたの傍にいられるの。だからあの日腹が立ったんだ。めちゃくちゃにして、もう誰もあんたに近づけなくした方がいっそ楽かなって、そんなことさえ思ってた。
気付かないうちに、俺はあんたをどうしようもなく好きになってた。
俺は、ずっとそうゆう目で見てたよ。」
もうどうなってもいい、そんな目だった。
だから少しだけ笑ってから彼の目をしっかりと見つめる。
『私だって、あなたのことが好き。
好きになっちゃ、いけなかったのに』
口先が軽くなっているのは、
きっとこの熱のせいだ。
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りんごあめ - コメント失礼します！！！すごすぎて一気に全部見ちゃいました！！すごい面白くて続きが気になる作品ですね！！びっくりしました！続き楽しみにしてます！！ (10月21日 22時) (
レス) @page26 id: b7103bc41b (このIDを非表示/違反報告)
みい - はじめして！とても引き込まれる作品で、続きがとても気になります...。いつでもまってます！ (2019年11月10日 19時) (レス) id: b7880c5d88 (このIDを非表示/違反報告)
いおり - もう更新されないのですか、、、。とにかく続きが気になります。更新生きてる限り待ってます。面白かったです。 (2019年10月14日 2時) (レス) id: 60eee46cd0 (このIDを非表示/違反報告)
雪兎-ﾕｷﾄ-(プロフ) - とても面白くて1話から一気に読んでしまいました..！！ 夢主に感情移入してしまい、辛そうにしていると、私まで辛くなってしまって...。とにかく、最高でした！続きが気になります！更新、頑張ってください！！ (2018年5月26日 2時) (レス) id: 36f788bb6c (このIDを非表示/違反報告)
サイコパス(プロフ) - 台詞かっこいい！！主人公がカッコいい！！ (2018年4月30日 1時) (レス) id: d972e9a204 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まむた | 作成日時：2016年10月12日 6時
