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その言葉に振り返り、
彼女たちは「は?」という顔をする。



『どうして負けたらファンじゃなくなるんですか?』




「だってかっこいいとこだけを見たいじゃん」


「そうそう。天才なら勝ってよって思うし」



『天才だからとか….

努力しないで持って生まれたみたいな
その考えは違うと思います。

誰よりも練習して、練習して彼は努力してるのに

否定しないでください』




「別にそんな言い方してないし」




『それに及川さんは勝っても
負けてもかっこいいです』


及川さんはあんなかっこいい試合をできるのに。



「てかあんたさっきから何なの?

及川さんの彼女なわけ?」



及川さんの何って言われても、

知り合い?

仲良くしてもらってる後輩?

それか妹的存在?


正直私が聞きたいくらいなのに。

なんて答えようか考えていると、



「何で私らが説教されてんの?」



すぐに言葉が飛んで来る。




『好きな人のこと馬鹿にされて黙ってるほど…』



お人好しじゃないのでって言おうとした瞬間、

私の体は誰かに引き寄せられ




「この子に何が言いたいの?」


その声を聞いた瞬間、私の肩に手を回しているのは

及川さんなんだと気づく。



「いや、別に…。

…なんか喧嘩売られたので」


「…及川さんの彼女か何かですか?」




その言葉にドクンと胸が跳ねて、

及川さんがなんて答えるのか、

怖くて耳を塞ぎたくなる。



及川さん本人の口から

恋愛対象じゃないとか

妹みたいな感じの子と言われたらどうしよう。




それに及川さんに私がさっき言った

好きな人のことって言ってたの聞かれたんだろうか。




頭の中はいろんなことでいっぱいで、

及川さんが、この子はと言った瞬間

私の手には力が入る。



だけど聞こえてきた言葉は想定外の言葉で






「俺の好きな子で、もう少しで俺の彼女になる子。

だからあんまりいじめてあげないでね?」




え?

好きな子?

彼女になる子?


私はそのままフリーズして気がつけば

女の子たちはどこかへといなくなっていた。



「Aちゃん?

生きてる?」


『生きてます…。多分』


「俺すぐにミーティング行かなきゃいけなくて、

夜会えるかな?」


『はい…』


それから及川さんは「気をつけて帰りなよ〜」
と言って去って行った。



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さ。 - めっちゃ面白かったです!! (2020年6月13日 1時) (レス) id: 8674ff81bd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:mai | 作成日時:2020年5月20日 20時

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