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Aside
初めて彼に会ったのは通学電車の中だった。
たまたま早く乗った電車で、
少し離れた扉から乗車して来たのは
杖をついたおばあちゃん。
席を譲ろうとした瞬間、
私よりも扉に遠い高校生が席を譲った。
「おばあちゃん、もしよかったらどうぞ」
そう言って彼は自分が座っていた席へ
とおばあちゃんを誘導して
別の車両へと消えて行く。
行動の早さに驚きつつも、去っていく彼が気になって仕方がなかった。
それからよく電車で見かけるようになり、
彼をたまに観察していると、
すごく綺麗な顔をしていて
難しそうな表情をしたり、
呆然とした顔でこちらを見ていたりして
表情豊かで面白い人。そう思った。
ただ、たまに電車が一緒の高校生で
この先話すこともないと思っていた矢先、
急いで電車を降りる
彼の忘れ物を届けたことをきっかけで、
わたしたちの歯車は動き出し、
彼と会っていく中で知ったのは
バレーに対してすごく真剣で
優しい二つ上の高校生だということ。
いつしか気になる気持ちは大きくなって
もっともっと知りたいになっていた。
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さ。 - めっちゃ面白かったです!! (2020年6月13日 1時) (レス) id: 8674ff81bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:mai | 作成日時:2020年5月20日 20時