元彼と結婚しました【五条悟】２ -完結-

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翌日から学校にいれば、

携帯が鳴り伊地知から連絡が入り
　


“ 無事、送り届けました“


『了解、ご苦労様』
　
　

報告は欠かさずさせるように指示している。
　


“ あの…五条さんが昔、仰っていた

片想いの人ってAさんですか？“
　


『急にどうしたのさ、そんなこと聞いて』



“ 五条さんがよく飲まれるコーヒーを

飲んでいらっしゃったので…

あの甘さのコーヒーを飲める方って

そういませんし… “

　
馬鹿にされてんのかなと思いつつ、
　

よくそんな甘いものが飲めると七海に言われた時


片思いの相手が飲んでてハマった

と言った記憶がある。


そういえばあん時、伊地知もいたか。


　

『そう、あの子が片想いしてた子。

　

だから死ぬ気で守れ』

　



それからある日を境に伊地知は高専に来て

例のブツを差し出す。



『はいこれ、

今日は生クリームパンにしてみました！

なんと、今回はデザート付き！』


「ありがとうございます、頂きます…」
　


伊地知にAの手料理を

食べさす気なんて１ミリもないし


送り迎えをしてもらっている日から毎日、

代わりの朝食を伊地知に渡している。

　

「私の方からAさんに言いましょうか…？

私にではなく、五条さんにと」

　

『だめだめ、そしたらAが悲しむでしょ』

　

「どちらかと言えばこうやって影で

トレードしていることの方が…」

　

『僕は奥さんの気持ちを優先したいの、

それにAはやると言ったらやる子だからね』




それから伊地知に調査依頼していた件の

報告を受けていると

後ろから感じた気配に振り返れば

七海が顔を顰めて立っていた。
　


「…朝から生クリームは無理がありますね。

渡すならもっと胃に優しいものを」

　

そう言って袋を指さす七海に
　


『…その感じだと最初から聞いてた？』


「代わりの朝食を渡しているところからでしょうか」


『いたなら声をかけてくれればいいのに』


「もう１人の女子生徒が声をかけるのかと」

　

女子生徒…？


すぐに七海を問いただせば、

容姿を元に思い浮かんだのは野薔薇ただ１人。



気が緩んでいたと思いながらも

急いで野薔薇を探し出す。
　
　
　
『そこ！野薔薇！知らない！？』


「あいつなら確か伏黒たちと…」

　
すでに遅かったか、


でもこの様子だとまだ２年には言ってない。

　

あの３人がここにいないとするなら、

残る場所は寮のみ。




　



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