13話 ページ15
骨喰サイド
帰還しようと転送装置に手を伸ばした時、辺りに雷鳴が轟き検非違使が現れた。
全員『ッ!!』
清光「嘘じゃん……こういう時に現れる?普通…」
清光は顔をヒクつかせながらツーと冷や汗を垂らす。
それもそのはずだ。この部隊の中で1番レベルが高いのは俺だ…。92レベルだからそのレベルに合わせた検非違使が来たことになる。
俺以外の隊員は皆、レベル50を超えたくらいであり、その中でも夜叉国広だけはまだレベル5。一撃でも喰らえば確実に折れる。
撤退を急がなければ、全員折れる。そう思った時にはもう遅かった。
長義「うっ、」
燭台切「ッ、まずいね」
前田「転送装置から離されました…」
検非違使の攻撃を避ける為に回避行動をとったが、そのせいで転送装置から距離が離れてしまう。
主への連絡が取れればいいが、あいにく連絡用の装置は壊れてしまっている。
戦うしかない。
それしか俺達には道が残されていない。
骨喰「全員、戦闘態勢だ……折れないように戦うぞ」
清光「はは、それしかないね…おっぱじめますか!」
折れてしまうかもしれない。だが、俺たちは生きて帰ってみせる。そう決意を新たに戦いの火蓋は切って落とされた。
燭台切「格好良く決めたいよね!」
清光「オラオラオラオラ」
長義「ぶった斬る!」
骨喰「そしてこれが、必殺の剣」
前田「甘いッ!」
戦い続けて10程経過しただろうか…今のところは軽傷で済んでいるが、これ以上戦えばどうなるか……。
最悪の事態を考えた時、悲劇は起こった。
夜叉「まだ…こんな所で……」
夜叉国広 重症
しまった。これ以上は夜叉国広が……
骨喰「あんた、下がれ!これ以上戦えば折れるぞ!」
必死に声をかけた。だが、
敵の太刀が倒れている夜叉国広に振り下ろされた。
ギイイイイイイイイイン
そこからありえない音が響いた。この状況でなら絶対にありえないこと。
夜叉国広は敵の太刀を受け止めていた。
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作者名:リース | 作成日時:2023年3月23日 21時