探偵チームkz事件ノート ウェディングドレスは知っている

14全員集合！ ページ16

「おおーーこれで全員集合だなっ。」


若武が大声をあげる。とっても嬉しそう。
私も久しぶりにみんなそろって嬉しかった。


「よしっ。じゃあ、始めるぞ作戦会議。」


えっ。待って待ってなんなの。なんの作戦なの。


「え、若武。何か事件でもあったの？」


小塚くんも疑問に思ったらしい。


「小塚教授、分かってないな。あるだろ、大事件。そう、何を隠そう。俺とアーヤの結婚式だ！」


「「「「「「「えっ！？」」」」」」」


もちろん、私も驚いた。いやいやいや、待って馬鹿武くん。それは、私達から見たらそうなるけどこの世界ではマリアとアイテルの結婚式だからね！


「えっ、何。２人、そういう関係になってんの。」


ちがう！黒木くんとちがうから！


「えっ。そうだったのか。」


いや、忍！ちがうから！若武が変なこと言うから。


「俺は若武と立花の婚約認めた覚えないけど。」


なんか砂原まで参戦してきた。
上杉くんなんて、眼鏡落としちゃってるし、小塚くんに至っては顔が真っ青だ。
２人とも砂原の話聞いてたよね！？マリアの結婚式だからね！？
みんな話を変な方向に持ってかないで。


「いや、砂原。お前がアーヤを俺の元に連れてきたんだよな。騎士さんっ。」


あぁ、もうー。若武ったら、通常運転すぎて困る。


「ちがうでしょ。それぞれのここの世界の役割同士が結婚するんでしょ。」


翼が助け舟を出してくれた。
ありがとう、翼！
やっぱりそういう感じなのか、とういう風に黒木くんと忍は一呼吸ついた。
2人が焦ってるみたいなのって珍しいかも。


「それじゃあ、若武。この作戦会議する必要ないね。」


私がニッコリ笑った。


「おいっ。アーヤほんとにいいのか。せっかくの結婚式をみんなに祝って貰わなくても。自分ではないとはいえ、お前、花嫁だぞ。さっきだってウェディングドレス着たじゃないか。」


いや、だから！マリアのだからべつにいいのっ。
それに作戦なんていらないでしょ。ここのお屋敷もこんなに立派なんだからきっと素敵な結婚式よ。これ以上なにをするっていうの。


「ねぇ、若武。アーヤのウェディングドレス姿見たの。」


翼の声…だった。なんか怖い。普段とは比べ物にならないくらいの低さ。


「あーそうさ。見たよ。砂原も一緒にな。あーあー、綺麗だったな、アーヤ。」


えっ、ちょっと恥ずかしいから！

それを聞いたみんなの目が若武と砂原に向かってギラり！
うぅ、怖いよ。

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