【イナGO】stay foolish 3

手の甲 ページ24

3-3と同点になり、試合が再開される時、太陽はいつものフォーメーションから少し後ろに下がっていた





開始早々、一気にボールを取り敵陣まで攻め込む神童先輩




その前には太陽が立ちはだかり、今までとは全く違う威力の化身を出した




その勢いで神童先輩は力強く地面に打ち付けられてしまう





不思議に感じた太陽の化身だったが、砂埃が消えよく見ると、新雲学園の選手が太陽の方に手を伸ばしていた





どうやらあの技は仲間に化身の力を送り込む、｢化身ドローイング｣らしい





｢俺達も力を合わせましょう！化身の力を！俺たちの力をひとつにすれば、誰よりも高く飛べるはずです！！｣




その天馬の声に応じ、神童先輩、京介、天馬と続けて化身を出す





太陽が蹴ったボールを3人の化身｢魔帝グリフォン｣で蹴り返す



3人の蹴ったボールはそのまま新雲のゴールへと突き刺さる




4-3で試合終了のホイッスルが鳴る






｢｢やったー！！｣｣





マネージャー陣と手を合わせて喜んでいると、フィールド上にいた太陽が力尽きたように倒れた






天馬と共に急いで太陽の元へ駆けつける







｢最高の試合だった…。思い残すことはないはずなのに、天馬、A、どうしよう！僕はまだサッカーがやりたいよ！サッカーがやりたいんだ！｣





自分の服をぎゅっと掴み訴える太陽





｢出来るよ絶対！きっと元気になってもう一度フィールドに戻れるよ！！｣





その天馬の言葉に元気になった太陽を見て、そろそろかと思い、太陽のほっぺをべちんと両手で叩く




｢いてっ！｣




『病気に勝つのはいいことだけど、今日みたいに無理したら一生口聞かないから』




そう怒ると太陽はほっぺを叩いた私の手の上に手を重ねた



｢約束するよ｣




そう言うと太陽は私の手の甲にそっとキスした





天馬が顔を赤くし、動揺している中太陽に『バカ』と言い、頭を少し小突いた

手術→←遥か高く

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す