恋人、恋仲 ページ10
『で、でも!決して浮気とかそんなんじゃなくて、私はカラ松様一筋ですから!!誤解はしないで下さい!!』
その一言で、辺りが静まった。
しまった。恥じらいで頬が紅に染まる。
「……カラ松」
「は、はい」
チョロ松さんが、無表情でカラ松様の方を向いて、カラ松様は怯えたように返事をする。
「何?彼女とか出来ちゃった感じなの?ふざけんなケツ毛燃えるよ?つか燃やす」
「は?彼女?死ね」
「せくろす?」
「…ありえない…ありえないよ…あのカラ松兄さんが…彼女…?」
チョロ松さん、おそ松さん、十四松さん、トド松さんと順番にカラ松様に無表情で言っていく。怖いです。
「…いや、彼女は恋人ではないぞ」
「「「「は?」」」」
『私がただ惚れてるだけで…カラ松様とは恋仲ではありません。
そもそもカラ松様と恋仲になることはきっと許されません』
「…それは、どういうことなの?」
『私と貴方達の立場をよく考えてみて下さい。
私は仮にも頂点に立ちさらに始末屋でもあるファミリーの娘。貴方達は強くとも私達の足元にも及ばない。それらが恋仲になるなど、お父様が許すと思いますか?』
そう問えば、全員が首を横に振った。
もし私達が結ばれたとしても。
私は一番お父様に近く、さらにその私に一番近い存在となる彼に、
いつ裏切られ、いつ情報が漏れたりお金が盗まれるか分からない状況になる。
そんな危険な状況を、お父様は許さないだろう。
『私は、恋仲になりたいとは思いません。
カラ松様が存在している。それだけで私の心は満たされますので』
「おぉ…この子…悟りを開いている…」
おそ松さんが関心したように言う。
『恋仲になって、カラ松様がお父様に殺されでもしたら私爆発しますし』
「まじで?!爆発すんの?!?!」
『たとえですよ、たとえ。』
「それにしても格好いいこと言うね…」
『ありがとうございます。
私はもしものときはカラ松様と心中する覚悟でいますので、よろしくお願いしますね』
「いや何をよろしくしたらいいの?!」
その少しの会話で、空気が少しだけ、ほんの少しだけだけど。
軽くなった気がした。
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黒梨(プロフ) - おらっちさん» コメントありがとうございます!そう言ってもらえて嬉しいです〜!がんばります! (2016年6月20日 22時) (レス) id: 718fa49758 (このIDを非表示/違反報告)
おらっち - 私もカラ松の声が大好きなので、すごく主人公に共感しながら読ませていただきました!頑張ってください! (2016年6月20日 22時) (レス) id: 7dee3cf99d (このIDを非表示/違反報告)
いちごれんにゅう - 黒梨さん はい!ドドドストライクです! そ、そんな…!私なんかに好きって言われて墓入りしないでくださいー!!(;´・ω・`) はい!じゃあ普通に待機していますw (2016年2月22日 1時) (レス) id: 8b9736004b (このIDを非表示/違反報告)
黒梨(プロフ) - いちごれんにゅうさん» コメントありがとうございます!まじですかドストライクですか!!すきと言われて墓入りしそうなほど嬉しいです!風邪を引かない程度にお待ち下さい…頑張ります! (2016年2月21日 22時) (レス) id: 4e0232354b (このIDを非表示/違反報告)
いちごれんにゅう - ヤバいです…ドストライクです…黒梨さんのこの作品めっちゃすきです…!設定も好きですし六子のしゃべり方…キャラ…!めっちゃ大好きです!更新全裸待機(笑)して待ってますw頑張ってください! (2016年2月21日 21時) (レス) id: 8b9736004b (このIDを非表示/違反報告)
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