【おそ松さん】からまつさま【マフィア松】

手紙に記されたメッセージ ページ11

『すみません、一松さんはいつ頃おかえりになられますか？』


あの後、わいわいと話を進めて、少し静まってくるタイミングを測って聞いた。

先程、話させてと一松さんから有りがたきお言葉を頂いたから。


「あいつなら多分あと30分くらいで帰ってくると思うけど…何？なんかあんの？」


警戒したようにおそ松さんに問われるが、私はへらりと笑って答える。


『いえいえ、私は一松さんが少々気になっただけです』


一松さんからお誘いを頂いたことは伏せて。


「そっかあ！」


おそ松さんは、歯を見せて笑うけれど、まだ警戒を解いていないことくらい私には分かる。


「…なあ、兄貴」

「なしたー？」

「カラ松girlをこれからどうするんだ？」

「…あぁ…」

「殺す、とか言ったりしないの？」


兄三人が言葉を交わす。

殺される。
まあ、ありえないことではないだろうな。


「流石にそこまでやんねぇけど、場合によっちゃ殺すかもなー」

「え…」

「嘘だよ、そう怯えんなって！」


一部始終、ずっと笑顔でいるおそ松さんが、少しだけ怖いと思ってしまった。

…どうして、だろうか。


「えっと、とりあえずAちゃんはしばらくの間ここに居てもらう」

『…どうしてですか？』

「お前の父ちゃんに頼まれたんだよ。ほれ、手紙」


そう言って白い手紙をおそ松さんに渡される。


『え、あ、ありがとうございます。』


手紙には、お父様の字でしっかりと書いてあった。



今回は帰りが遅くてとても心配した。
だが、お前の失敗率は低いことを知っている。特にあのようなクズファミリーの抹殺は、そうつらいものではなかっただろう。

一刻も早くお前の顔を見て抱きしめてやりたいのだが、今回はすぐには無理だろう。
あのファミリーは色々なファミリーとも手を組んでおり、少し厄介だ。
お前を人質として幽閉していたことも少しくらいは知っているだろうし、きっとお前を狙ってくることが多くなる。

だから、松野ファミリーをうちのファミリーと手を組ませ、更にAの側近ファミリーとする。
Aは松野ファミリー中心に、時にはうちのファミリーでも活躍してくれ。
守られるより先に、守るということを忘れるな。

ちなみに家はすぐそこだが、俺は出張に行かなければいけなくてな。
少し地元に戻ってくる。ついでに親戚達にも会ってくるから、長くなるかもしれん。
寂しいだろうが、松野ファミリーと家族のように楽しくやっていてくれ。

父より

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