【軍パロ】魅入られた瞳は3【d!】 (ページ49)

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決着ページ49

｢いきます…！うりゃあぁぁぁぁ！！｣
｢っ！？｣

コネシマの腕の中から抜け出し、低い姿勢を保ったまま、一気に爆弾野郎に突っ込んでいく。

｢なっ…！｣

恐らく私が突進してくるとは思っていなかった相手は、目を見開き手に爆弾をにぎったまま後ろに飛びのこうとする。

｢残念！後ろのドアは閉じたままですよ！｣

そしてそのまま相手の腹部目掛けてタックルをする。
ぐらりとバランスを崩し、そのまま扉へ衝突する。
まだ安全ピンが刺さったままの爆弾が、手からこぼれ落ちてカランと音を立てる。
頭を強く打った相手はよろけるも、直ぐに踏ん張りをきかせて私を引き剥がそうとしてくる。

｢は、離しなさいっ…！｣

相手の服を掴み離れまいとしがみつく。

｢今ですっ｣
｢はーっはっはっはっ！！やるやんけ！！！｣
｢んぐっ！！？｣

真後ろまで迫ってきていたコネシマに声を掛ける。
瞬間、掴んでいた服を離すと、首根っこを後ろから掴まれる。
そしてコネシマは捕縛することに作戦変更をしたようで、思い切り回し蹴りをする。
こちらに集中していた相手は、もろに頭部に蹴りを受ける。
そして、真横へと吹っ飛んで壁に激突する。
壊れた家具から砂埃がたち、パラパラと破片が落ちる。

｢よっしゃ、話は帰ってから聞くからな｣
｢ぐっ…ここまでやられてしまうとは、想定外でしたねぇ…けれど―｣

力なく振り上げた手には、爆弾が1つ。

｢―簡単には捕まりませんよ…！｣

振り下ろし叩きつけられた爆弾からは白く濃い煙が溢れ出す。

｢ちぃっ！煙幕か！こんにゃろっ…！｣
｢またお会いしましょう…？｣

その声を最後に、気配が消えてなくなった。
だんだんと晴れていった視界。
やはり相手の姿は一切なく。残されたのは、私とコネシマの2人だけだった。

｢逃がしたか…｣
｢あ、あの…。そろそろ苦しいので、降ろしてください…｣
｢あ、すまんすまん。忘れとったわ！はっはっはっ！｣
やっと掴まれていた襟を離してもらい、酸素が入ってくる。
｢いやぁ！でも、今回の窮地を抜け出せたのはお前のおかげや！！｣
そう言って笑いながら、背中を何度も叩いてくる。
一切加減なく叩かれる背中に、ビリビリと痛みが走る。
｢い、痛いんで、叩くのやめてください…。一応、怪我してるんで…｣
｢ああ、せやったな｣

そう言って、叩く手を止めて背中をさすってくる。
この人、こんなに距離感近かったっけ…。
あの、やけにボディタッチ多くないですか。