【軍パロ】魅入られた瞳は3【d!】 (ページ43)

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二人目ページ43

体調の悪い彼女を連れ回すのも先に逃がすのも危ないかもしれない。この部屋で今までのように静かに身を潜ませているように告げ、部屋を出る。
先程の相手の姿は見当たらない。
ヒストリア氏がいるかもしれない応接室の方へ、駆けていくことにした。何度か下の階で爆発音が響いてきたが、こちらに特に被害が及ぶことは無かった。

廊下を進むにつれさらに煙が濃くなり、パチパチと何かが燃える音が近づいてくる。
壊れた扉が廊下側に倒れている。ここが爆発現場だろう。部屋の中を覗くが煙が濃くあまり視界は良くない。口元を抑えながら、部屋の中に入っていく。
小さくうめき声が聞こえ、誰かの足が見えた。

｢っ…！大丈夫ですか？｣

慌てて駆け寄ると、画像で見た男性が倒れていた。
ヒストリア氏だろう。
頭から血を流し、足も負傷している。

｢ヒストリア氏で、間違いないですか？｣
｢…あ、あぁ…。…キミは？｣
｢私は我々軍の人間です。幹部のコネシマさんが、火薬の匂いがするからと来たところ、爆発があり勝手ながら入らせて頂きました｣
｢そ…、そうか…。すまない…。今日はラシナ国の政治家と話し合いの予定だったのだが…ぐ…｣

苦しそうに息を弾ませ呻くヒストリア氏に、無理をしないようになだめ、肩を貸す。
あまり広がってはいないが、火の手が上がっており煙も充満している。とりあえず部屋から離れるために移動をする。