【軍パロ】魅入られた瞳は3【d!】 (ページ35)

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代役ページ35

次の日。朝食をとるため廊下を歩いていると、フラフラとした足取りで歩くシャオロンを見つけた。
昨日まであんなにピンピンとしていたため、心配になり駆け寄って声をかけることにした。

｢シャオロンさん、おはようございます。大丈夫ですか…？｣
｢んぁ…？ああ、Aちゃん。おはよーさん。いやあ、風邪ひいてしまったわ｣

そうケラケラと笑うシャオロン。
顔に着けているマスクで表情はハッキリとしないがしかし、昨日のような元気さを感じない。

｢まあ、2、3日で治るやろうから、そんな心配せんでもええで。よくある事やし、ペ神に薬もらえば大丈夫やって｣

そう言って手を振り、階段を降りていった。

食堂に行き、朝食を取り終えたところにグルッペンからのメッセージがスマホに届いた。

『急で悪いが、今日の見回りをシャオロンの代わりに出てもらえないか？』

そう画面に映し出されていた。
そのメッセージを見て、朝シャオロンと出会った時のことを思い出した。
あの様子なら、仕方が無いだろう。
今週末には、大きなパーティーも控えているのだ。万全の状態で、出て欲しいのだろう。

『分かりました』

そう一言返すと、すぐに返信が来た。

『ありがとう。今日はコネシマと2人だ。アイツにはこちらから伝えておく。よろしく頼むぞ』

相手の名前に、一瞬固まってしまう。
最近は少し接し方に角は取れてきたように感じるが、やはりどこか刺々しさを感じるコネシマ。そんな彼と二人きりかと思うと、少し不安になる。

｢…よし！｣

頬を軽く叩き、自分を奮い立たせる。悩んでいたって始まらない。やる時はやらねばならないのだ。
椅子から立ち上がり、食器とお盆をカウンターに返す。
一度部屋に戻って支度をしなければならない。
厨房のおばさんへ、一言お礼を告げ足早に食堂を後にした。