一応理由はあるそうで ページ30
訓練場に着くと、早速開始位置につく。
｢とりあえず、ルールはどちらかの攻撃が3回体に当たるか降参って宣言したら負け。武器は使っても使わなくてもどっちでも 。それでいいか？｣
｢はい、大丈夫です。…ところでそれは｣
そういう彼の持つ棒を指さす。
長さは彼のよく使う愛用のシャベル―彼曰くシャオシャオシャベルと言うらしい―ほどあり、先端部分にはタオルが巻きつけてある。
｢いやあ、だってほら。戦い方の幅広げるためって言ったのに、俺もナイフ使ったら意味ないやろ。長物…って言ってもそんなに長くないけど、そういうやつの使い方も見れたらいいかなって思ってな｣
｢なるほど｣
と、納得をして手をポンと打つ。
どうやらあのタオルはクッション材という事らしい。
｢あ、俺は本気でやらんから。安心してな｣
よっしゃ、いくで！と気合を入れて、くるくると器用に棒を回す。
回し終わると同時に、構えをとりそのまま駆け出してくる。
耳元でブォンと空を切る音がする。
｢あっ…ぶ！｣
顔の横スレスレをタオルを巻いた先端が通っていった。速い。
｢ふーん、見えへんかったやろ！｣
直ぐにその棒を左手で払い除け、後方へと距離をとる。
｢知っとるか、Aちゃん？長物相手に距離を置くのはご法度やで。これマメな｣
そう言いながら、連続で繰り出される突き技。
なんとか避けるので精一杯で、相手に1歩も近付けない。
なんとか、相手の懐に入らなければ。
腰に着けていたホルスターからもう一本、ゴムナイフを取り出す。
｢お、二刀流か。ええやん｣
繰り出された突きをナイフで弾く。
少しのけぞったのを確認すると、姿勢を低くして走り込む。こうすれば相手の懐に入り込めるはずだ。
｢甘いぜ、おい｣
そう言うとシャオロンは棒を支えにして、体をひねりあげる。
そのままの勢いで蹴りを入れてくる。
｢ぐっ！｣
その蹴りは肩に当たり、倒れ込む。
｢よっしゃ、まずは1本！ほらほら、いくで！｣
✂- - - - - - - -キリトリ- - - - - - - - - - -
遅ればせながら、あけましておめでとうございます。
思いの外、多くの方に見ていただけているようで感謝しております(＊-人-)
今年も、ゆっくりと更新してまいりますので、よろしくお願いいたします！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 66人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：にこ† | 作成日時：2019年10月27日 7時
