【軍パロ】魅入られた瞳は3【d!】 (ページ15)

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後ろにご用心ページ15

朝食をとり、自室へと向かうために廊下を歩いていた。はずだった。

｢後ろがら空きっすよ｣

｢ん゛っ…！？！｣

そんな声と共に抱えあげられた私は、一切の抵抗なく以前模擬戦を行った訓練場へと連れていかれた。

｢な、何なんですか…急に…｣

驚きすぎてバクバクと痛む心臓を抑えながら、今回の犯人に声をかける。

｢ふははは、そんなに睨むことないやん｣

目の前の男はそんな私を見て愉快そうに笑っている。
そして手に持ったゴム製ナイフを手元で遊ばせている男は。

｢…睨んでないですよ、ゾムさん｣
｢いや、めっちゃ睨んどるやん！｣

うーん、本当に睨んでるつもりは無いんだけどなあ。

｢君。ホンマに顔に出やすいなぁ｣
｢えぇ…。ところで、なんでここに連れてきたんです…？｣
｢ん？覚えとらんの？｣
｢はて？｣

一瞬記憶の中を探ってみるが、思い当たることが見当たらない。
顎に手を当て、ウンウンと唸ってみる。

｢ほら、最初ここで模擬戦やった後のグルッペンの言葉。思い出してみ？｣
｢えっと…｣

『課題は体力面と、筋力だろうな。当面は、基礎トレーニングをして、体力ついてきたら護身術を身につけるというのが1番だろうな』
『あと、ナイフ位は使えた方が何かと便利やと思うから、使い方はゾムにでも教えて貰え。基礎トレーニングはロボロ、護身術はひとらんが担当で行うことにする、各自で空いた時間を見つけて行うこと、以上』

｢あっ！｣

｢｢ナイフ！｣｣