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紫煙 ページ6
何故だか眠れず、タバコを吸いに1階へと降りてきた。
吹き抜けのエントランスに設置されているベンチに腰をかけ、タバコに火をつける。
窓からうっすらと差し込む月明かりにタバコの煙が、ぼんやりと照らされている。
キィ、と宿泊棟への連絡通路の扉の開く音がする。
誰だ？
ないとは思うが、タバコ嫌いのゾムさんだったら嫌だな。
そう思い、タバコの火を消し音の主を確認しに行く。
1歩近づいた途端、ドサリと倒れ込む音。
その音に慌てて駆け寄ると、昨日トントンさんが連れてきたAという少女が倒れていた。
なんでこんな所で。
そう思うも、彼女の状態を見て直ぐに理解する。
濡れた髪、鞄から転がり落ちたシャンプーのボトル。風呂に入っていたのだろう。
恐らく、何らかの理由で長風呂になってしまい脱水。
アホか。
なんて思うが、流石に放置するというのは良心が痛む。幸いすぐそこに医務室がある。
少女を抱き上げ、医務室に足を向けた。
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作者名：にこ† | 作成日時：2019年10月3日 14時
