零録 ページ9
鯉伴side
その少女はただ、美しかった。
血を思わせる様に緋く、絹の様に艶やかな髪。
髪と同じ緋の着物。
いや、清国……今で言う中国のチャイナ服?とやらに偏った感じだ。
そして、その緋い髪と衣は、闇夜を覆い隠す霧のごとく、透き通る様に白い肌を引き立てている。
それに、まるで何かを見極めようとしている探る様な銀灰の瞳も又美しい。
身体はリクオと同じくらいの歳に見えるのに、
少女自身は、はるかに遠い齢を積み重ねた様な、そんな雰囲気を醸し出していた。
「おいおい、おめぇは一体誰だい?」
俺はそんな返事をするのに精一杯だった。
枝垂れ桜の枝の上。そこで少女は俺をジッと見つめ、間を開けた後に口を開いた。
『妾は空亡。空亡の千。貴方の運命の変更の為、此処まで来た。』
俺の、運命の………変更?
言っている意味が分からなかった。
ソッと、常日頃懐に入れてあるエモノに手をかけ、それから又、少女、千に話しかけた。
「そうかィ、俺の運命の変更か。なら千チャン、俺の未来を知ってんか?」
少女は微笑んで、 “もちろん” と答えた。
『妾は貴方の未来を知っている。』
「ならば俺を殺すか?」
これは一種の賭けだった。YESと答え、攻撃を仕掛けて来ようものならば切る。
だがNOと答えたら?俺は、もう一方の答えをまだ思いついていなかった。
それぐらいに、無茶な賭けだったのだ。
『Noよ。寧ろその反対。妾は運命を、未来を変える。鯉伴、貴方を生かすために。』
そのままジッと話を聞く。勿論エモノには手をかけたままで。
すると少女は枝の上から、トンッ、と軽い音で降りて来た。
しかし、不思議な事に、俺には少女が枝の上から降りる所が見えなかった。
まるで、瞬間移動して来た様だ。
俺の前数十メートルになった所で立ち止まり、眼を合わせて言った。
『鯉伴、この質問で貴方の運命が決まる。
たとえ、決められた運命に抗ったとしても
未来を変えてでも、
生きていたいか?』
〜〜〜〜〜
すいません。この前あんな事書いたのにも関わらず、妄想が爆発して掛け持ちしてしまいました。二作目、↓
D.Gray-man《ディナーノ最後ニオ別レヲ》です
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後、名前変換はあったほうが良いですか?
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千(プロフ) - 浅葱さん» どうもありがとう御座います!返信が遅くなってしまい、申し訳ありません。私、最近中学に入学したばかりなので、遅くなる事が度々あるとは思いますが、待っていて貰えると嬉しいです! (2017年4月7日 7時) (レス) id: c3a5a30d5d (このIDを非表示/違反報告)
浅葱 - 面白いです更新頑張って下さい (2017年3月31日 23時) (レス) id: d80fc865bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:聖千 | 作成日時:2017年3月28日 0時