episode42 ページ43
「おい勘右衛門〜!!いい所だったのに〜!!」
Aさんの変装を解いた三郎はヘラヘラと笑い、俺の部屋をスタスタと逃げるように去っていった
「あっ、おい三郎っ!お前騙したなぁ!?」
「何?何してたのお前ら?」
何が何だか分からない勘右衛門は頭を捻らせていた
「……」
三郎が言っていた事も一理ある、もしも敵の忍者だったら…俺はあいつを殺すことになるのか?
「ダメだ…俺にはそんな事…できない…」
初めて出会った時、あの姿を見て、守りたいと思った、その小さく疼くまっていたAさんを、助けてやりたい、そう思った
「…八…おい!八左ヱ門!!」
俺ははっと、その声の主の方へと顔を向けた
「兵助…悪い…で何だ?」
「聞いてなかったのか?全く…明日、委員会の会議だろ?だから明日の内容確認しておきたくて来たんだけど…どうしたの?ずっと上の空だぞ?」
俺はさっき三郎とあったことを兵助に話をした
「…まあ、三郎の言ってる事も間違っては無いよな」
敵かも知れない、そのリスクを背負いながら、だけどうもこうも、そうは見えないのは俺だけなのだろうか
「兵助なら、もし彼奴が敵だったらどうする?」
「俺?そうだな…俺なら……殺すよ」
兵助の真っ直ぐした答えに、俺は目を見開いた
「…兵助…」
「八左ヱ門、仮にも俺達は忍びの卵だ、それに彼女もその可能性があるという事、忘れてはいけない、もし彼女の記憶が全て戻って、そこで敵だと分かったら俺は容赦なく殺す、それが俺のなりの答えだ」
それでも…俺は……
「俺は…それでも絶対に、絶対に守って見せるよ」
「…そうか…ってそんなこと話してる場合じゃない!明日の委員会の事で…!!」
「やべっ!?そうだった!!」
もう夜も遅い、俺達は急いで委員会の事について話し合った
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秋産まれ(プロフ) - おもしろそうなので、更新楽しみにしてます! (2021年9月23日 21時) (レス) id: b236fc8679 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あやの | 作成日時:2021年9月21日 22時