気づいたらあんスタの世界にいた女子がアイドル校で奮闘するお話

五十五話 ページ10

あ、深海先輩だ。

やっぱいつものように噴水でぷかぷかしてるな〜。

あ、こっち気づいた。手振ってくれてる。

これ、冬とか絶対寒いじゃん。よく風邪ひかないな。

深海先輩に手を振りかえしながらそんなことを思う。


そういえば私も風邪はあんまひかなかったっけ……………

って、あ、あれは鳩さんだ。←

前もこんな感じだったっけ。

なんか鳩飛ばしてる。

周り羽毛だらけじゃん掃除大変だな。

そういや鳩さんと深海先輩と……あと、朔間先輩、だっけ。
その人たち三人で三奇人って呼ばれてるって真緒から聞いたな。

でも………昔は……………五奇人って呼ばれてたらしいな。

なんで三に減ったのかは知らないけどなんか色々あったんだろうな。聞かないでおこう。


あんスタって結構過去が重いキャラがいるって夏樹に聞いたな〜。

あんずちゃんからは夏？らへんにジャッジメント？ってやつがあったって聞いたし。

ジャッジメント…………

へいしりー、ジャッジメントとは

すみません。よくわかりません。

…………おーけーぐーぐる、ジャッジメントとは

すみません。よくわかりません。

え？今度はぐーぐるまで？マジかよ。

後で国語辞典で調べるか。


「あ、鳩さん、前は薔薇ありがとうございました」

「喜んでもらって何よりです☆あと私は日々樹渉です」

「あ、はい…………」

日々樹先輩か…


日々樹先輩とわかれたあと、廊下をブラブラ歩く。

前には顔がそっくりな双子が歩いてくる。

その双子は、私を見ると、パッと顔を輝かせ、

「あ、みーつけた！！教室行ってもいなかったし………」

そんなことを言いながらこっちへ歩いてくる。

ん？“こっち”へ？

「さあ！行こう、先輩！！」

「え？どこへ？」

「俺たち軽音部の部室です、朔間先輩が待ってますよ」

「え、朔間先輩？いや、誰だよ、いや、知らなくもないけどさ」

双子に引きずられて連れてこられた先は棺桶のある部屋だった。

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