気づいたらあんスタの世界にいた女子がアイドル校で奮闘するお話

五十六話 ページ11

「えーっと、とりあえず説明してほしいんですけど」

「それは俺たちにも分かりません.......朔間先輩から連れてきてほしいって言われただけなので」

「なんだそいつ、自分で来いっての」

「あ、いや、朔間先輩は吸血鬼らしいので昼間はあまり動けないんです」

「は？？頭大丈夫？？」

あれ、そういえば夏樹言ってたような.......



『Aっ！！朔間零先輩っていうひとがいるんだけど、その人ね、おじいちゃん口調なの！』

『まーたあんスタ？で、おじいちゃん口調って、なんでそうなったんだよ』

『いや、昔は違ったんだけど、まあいろいろあってね。
零先輩は吸血鬼らしいから昼間はあんま動けなくて、いっつも棺桶で寝てるの！』

『棺桶？？頭大丈夫？？まず学校にそんなんあんの？？』

『うん、軽音部の部室においてあるんだ！』

『あ、結構マジだった.......』



「先輩？」

「うおおおおう。何？」

「なにやってるんですか、ぼーっとして」

「いやまあ頭の中で前世の記憶を探ってました」

変な目で見られた。泣いた。(泣いてない)

「そういえば、自己紹介まだでしたよね。
俺は葵ゆうたです、こっちは俺の兄の」

「葵ひなただよ！よろしくね、先輩！」

「私は田中A、２のＢ」

「ああ、二年生だったんですね」

「ん？？一年か三年だと思った？？んなわけねぇだろ」


「兄貴、この人めっちゃ口悪いよ」

「確かに」


「おい聞こえてるぞ双子」

いやーなんかさっきから私素ですぎじゃね？？

「んん.......若い子は元気じゃのう.......」


どっかから声がしたかと思うと、床にあった棺桶から誰かさんが顔をのぞかせていた。

お前か、ひなたくんゆうたくんをこき使ったの。

あれ、なんかどことなく凛月と似てるな.......

「あなただったんですか、ひなたくんゆうたくんをこき使った挙句、自分は寝てたのか知らないけど棺桶に入ってたって噂の朔間先輩は」

「我輩軽く罵倒されとる.......」

悲しいのう、なんて言って泣き真似してるんですけど。

ちょっとむかつくんで一ぱｔ(((理不尽

「.......ゴホン。自己紹介がまだじゃったな。
我輩は朔間零、三年じゃよ」

「.......田中A、二年です、ところで凛月と名字が同じですよね、もしかして兄ですか？」

「おお、凛月のことを知っとるのか！
凛月は世界一可愛い我輩の弟じゃよ！！特に.......」

なんか話し始めた。

うーん、夏樹が言ってたようにほんとにおじいちゃん口調だな.......

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