肆拾弎 ページ46
「つるまる、そのつめはなんですか?」
「うむ、黒か…小狐丸は黄色く塗っていた」
「お!これか?これはな、あの審神者が塗ってくれたんだ」
鶴丸はその黒く塗った爪を今剣と三日月に見せびらかした。
審神者、と呼んでいる鶴丸だが別にAを信用していない訳ではない。ただ、今更な…と思いその呼び方を改めない。
それは今剣も三日月も同じだった。
憎いのは前任の審神者であって人間ではない。何百年と生きて、それなりに人とも触れ合ってきた彼等は理解している。
もっとも…我慢出来ずにAを攻撃する者もいるが。
何となく今更感があって恥ずかしい。のでまあ審神者呼びでもいいか、と。
それがAに警戒されている原因なのだが彼等はそれは知らない。
「つるまるはほまれでもとったんですか?」
「いや?MVPは長谷部だったぞ。爪を塗りたいなら審神者に頼めばいいんじゃないか?」
「ほんとうですか!?たのんできます!みかづきもいきますよ!」
「そうだな、今剣は紅か?俺は……青を頼もうか。鶴、審神者はどこだ?」
鶴丸は審神者部屋の方を指差す。
「審神者部屋にいるんじゃないか?」
今剣は三日月の手を引いて審神者部屋へ走り出した。
見送った鶴丸は本丸中の刀剣の爪にマニキュアを塗ろうと考える。
鶴丸は一期一振やその他の刀剣男士こっぴどく叱られるのだ。
・
・
・
「奴等が邪魔で歴史の修繕が進まないな…何か案のある者はいるか?」
「はっ、テメェで考えろよそんな事。わざわざんな事でオレ等集めたのかよ…帰るぜ」
「まあまあ…皆仲良くしようよ。歴史の修繕が進んでいないのも事実なんだしさ」
「あぁら、簡単じゃない。時の政府と審神者をいっぺんに潰せばいいのよ」
「いっぺんに、とはどういう事だ」
「刀剣男士も所詮審神者がいなけりゃただの刀…審神者もまた刀剣男士がいなけりゃただの人間……。
審神者がいなくなって混乱の最中の政府を潰す。
その後に刀剣男士を潰せばいいじゃない。審神者がいないから怪我も直せない。そんな奴らなんて敵じゃないでしょ?」
「あァ?どうやって一度に大勢の審神者潰すんだよ」
「そうか…審神者が一度に大勢集まる行事がある」
「…審神者会議か」
「しかもご丁寧な事に審神者ランキングなんてのがあるのよ。
上位を潰せは後は容易い」
「ふっ、審神者会議か……____では次の審神者会議で
全審神者を____
________跡形もなく‘‘消す”。」
ラッキー男士
槍
99人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
空と桔梗(プロフ) - 夕月さん» コメントありがとうございます。時間はかかると思いますが、ふるゆらを終えた後に流星を書きたいと思います。 (2016年5月31日 22時) (レス) id: faabd855d4 (このIDを非表示/違反報告)
夕月(プロフ) - ふるゆらを続けて終えた後に流星がみたいです (2016年5月31日 22時) (レス) id: 0a055286aa (このIDを非表示/違反報告)
空と桔梗(プロフ) - カルーさん» コメントありがとうございます。 (2016年5月31日 21時) (レス) id: faabd855d4 (このIDを非表示/違反報告)
空と桔梗(プロフ) - 柊椿さん» コメントありがとうございます。 (2016年5月31日 21時) (レス) id: faabd855d4 (このIDを非表示/違反報告)
カルー(プロフ) - 毎度、楽しく読ませて頂いております。できれば、続けて頂きたいです。 (2016年5月31日 21時) (レス) id: 9d53292aa3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:空と桔梗 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/Kuroraand/
作成日時:2016年4月25日 22時