ぶりっ子、前世を思い出す【鬼滅の刃】

ぶりっ子 ３ ページ5

＊



簡単な身支度だけして部屋を出る。


『はあ〜、どうするかなぁ』


……前の私、結構酷いことしてたんだよな。
男の人には誰彼構わず色目を使ったり、女の人には睨みつけたりして…。

これはしのぶさんだけでなく、鬼滅のキャラほとんど全員に嫌われていることだろう。

思い返すと最低だな、前の私。

まあ前世を思い出した今ではそんな事、とても出来ないけどね！！！ぶりっ子なんかもってのほかだよ！

そんなことを考えながら廊下を歩く。


｢……あ｣

『あ……』


カナヲちゃんだ。

軽く目を見張ったものの、すぐにいつもの表情に戻った。
……だけどな、隠せてないのか、わざとなのか……。

敵意が見え隠れしてますよお嬢さん？(震え)

これから鬼殺隊の隊士になるんだろうから斬りかかってくることは無いだろうけど。これはもはや、敵意と言うより殺気！！！

ごめんカナヲちゃん！！！
今までカナヲちゃんに言った暴言の数々…！

もう私、ハラキリしようかな……(遠い目)

謝罪の念を込めて、隣を通る時にペコリと会釈しておいた。

これまた目を見開いていたけど斬りかかってくることは無かった(一応覚悟してた)。

くっ……！！今いきなり謝ったら逆に怪しまれちゃうんだよなあ……！！！

そんでもって、他の人もこれくらい、もしかしたらこれ以上私のこと嫌ってるかもなんだよなあ！！

すでに私のライフはもうゼロよ。






｢(…あのAさんが、会釈した……？)｣

ぶりっ子 ４→←ぶりっ子 ２

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す