ぶりっ子、前世を思い出す【鬼滅の刃】

ぶりっ子 ２６ ページ28

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師範と善逸くんがケンカ(？)をした日の夜。結局2人は話をしないまま、一日が終わってしまった。



『はあ、スッキリ〜。
もう一回寝るとしようかな。』



夜中、目を覚ました私はトイレに行きたくなった。

この屋敷、夜になるとすっごい暗いから最初はビクビクしながらトイレまで行ってたっけな。今はもう慣れたけどね。

私心霊とか無理なんだよ。(誰も聞いてない)



｢1、2、3。1、2、3｣

『えっ、…………なんの音？』



音、と言うより声だろうか。
1、2、3という声が静かな屋敷に響きわたる。…………何これ心霊！！？

いや落ち着け私、もしかしたら善逸くんのちょっと変わった寝言かもしれない。

多分寂しさのあまり師範と鍛錬する夢でも見てるんだよきっと。うん。

見ない方がいいのは分かってるが、好奇心というものはタチが悪い。気づけば、そちらの方へ向かっていた。



『…………ってあれ、善逸くん？』

｢1、2、3。1、2、3。1、2、3……｣



私の存在に気付かず、庭で一心不乱に刀を振り続ける善逸くん。

……こんな夜更けに、一人で修行？

もう少し前に出ようとして、 落ち葉を踏んでしまった。耳のいい彼が、気づかないはずがない。

ゆっくりとこちらに振り向いた。



『善逸くん』

｢……あ、Aちゃん｣

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