ぶりっ子、前世を思い出す【鬼滅の刃】

ぶりっ子 ２３ ページ25

＊



あれから荒ぶる善逸くんを抑え、なんとか初日が終了した。

これから地獄の鍛錬生活が始まる訳ですが、一つツッコミたいことがあります。



『なんでいるの？？？』

｢おはようAちゃん。寝顔も可愛いね♡｣

『話を聞け』



この人頭のネジ吹っ飛んでるのかな……。

嫌がる善逸くんをなんとか引き剥がし、部屋の外にポイっと放り投げた。

支度をしている最中、師範の怒号と善逸くんの悲鳴が聞こえたがこの際、無視しておこう。



❀❀❀



朝ご飯も食べ終え、本格的に鍛錬が始まる。
……今まで誰かに稽古つけてもらうことなんてなかったからな。少しだけ緊張。

隣で善逸くんが｢あ〜〜〜、帰りたい｣とか言ってる。顔が死んでるけど、そんなに辛いんだろうか……(震え)



｢準備運動がてら、この山を昇って下ってこい。山の頂上まで行ったらこの旗を立てること。ほれ、行ってこい！｣

『準備運動とは』

｢ちなみに頂上まで行かずに降りてきたりなどしたら、どうなるか分かるだろうな？｣

｢ヒッ｣



ビクッと肩をすくめる善逸くん。
……一回やったことあるんだな。

渡された旗を懐に入れ、スタートの合図を待つ。……あ、善逸くんの顔がさらに死んでいく。


｢それでは、開始じゃ！｣


合図と同時に、善逸くんと私は走り出した。

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