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美優side


慌ただしく過ぎて行く季節と時間の中



隆クンはレッスンに仕事に学校にと時間に追わる日々を過ごしている。




もうすぐ花火大会があるんだけど…。



仕事に遅刻して落ち込んだり、
空回りする時や上手く行かない事があったり。



そんな時は、然り気無く真ちゃんからtalkが届く。


深い事は何も言わないけど

「凹んでたで。」とか「珍しく静かやった」とかそんな感じのニュアンスで伝えてくれる。



そんな日は隆クンの家にお邪魔して、他愛ない話をするのが日課になってて…



大変な時期に余計な事は言えない。そんな思いから花火大会の話を言い出せずに居た。




そんなある日の帰り道


「なぁ美優。もうすぐ花火大会だろ。今年は二人で行こうよ!」

「えっ、いいの?」

「何が?」

「花火大会行かれるの?」



そう言った私に、

「また、気にして言わなかったろ?」

って、くしゃっとした微笑みを浮かべていた。


去年の花火の日に、この日だけは何があっても一緒に居る。


そう約束した事を覚えて居てくれた…。






迎えた花火大会の日、大事な撮影と重なり、

隆クンの家で帰りを待つ事になった…。




「美優。美優。」

「……」

「遅くなってごめん、それに約束したのに花火も行けなくてごめん。」


いつの間にか眠って居た私に泣きそうな顔で謝る隆弘。



私は買って来た手持ちの花火セットを見せて



「一緒にやってくれる?」って笑顔で頼んでみた。



もぅ。って唸りながら力いっぱい抱き締めてくれて、そんな大きな背中を抱き締め返す




庭に出て二人だけの花火大会。



隆クンは子供見たいにはしゃぎ、リビングから見ていたお父さんとお母さんに"煩い"って怒られてる。



何年も手持ち花火をやって無かったから、すっかり忘れてた………。



思いの外、煙の出る花火に息苦しさを感じる。




今、それを知られたら…



隆クンは気にしてしまうから。



トイレに行くふりして、吸入の力を借りた。。

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設定タグ:西島隆弘 , Nissy , 恋愛   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:ayu | 作成日時:2017年10月27日 7時

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