妖怪ウオッチ×ブリーチ異聞録続編

妖魔界へ(43) ページ43

キン・ギン「お、おのれ…！」

悔しげに呻く。其処に

？「ヘイ、マダム！」

キンとギンが誰だと睨めば、声のした先にプードルの躰にやたらイケメンな顔をした妖怪が居る。言うまでも無い。イケメン犬だ。

イケメン犬「ユー達の瞳に、ワンダホー、乾杯！」

特上のイケメンスマイルと共にパチリとウインクを決める。彼のスキルイケメンオーラである。

キン・ギン「キュン…！な、何て素敵な殿方…！」

二人していー歳こいて、婆の分際で(オイ酷いぞ幾ら敵でも)目を❤にしている。

イケメン犬のイケメンオーラを浴びると、女は皆歳に関わらずこうなるのである。

一護「何なんだよ彼奴のスキル…まるで弓親みたいだな」

確かに。性格は兎も角笑い方と雰囲気は激似であろう。

間髪入れず、風のように水色の鎧兜姿の猫妖怪の姿が宙を舞う。

ブシニャン「油断大敵！一刀両断っ！！」

ザンッ！

鮮やかの一言だ…！彼の得意斬撃カツオ節斬りである。

キン・ギン・ドウ「ぐあっ…っ！？」

流石にレジェンド妖怪の二つ名は伊達では無い。一刀のもとに３体を斬り伏せた。

一護「大した腕だな彼奴…！ブシニャンって言うのか。素早さなら恋次より上かもな」

一護も感心している。

ケータとケイゾウも目を輝かせている。

ウバウネ「キン、ギン、ドウ…！！」

哀しげに叫ぶウバウネ。一護は少し複雑そうに彼女を見た。やむ無しとは言え、目の前で配下が倒されたのだ。あの3人は体を張ってウバウネに従い、死力を尽くして彼女の為に戦っていた。

一護「諦めな。あの大時計はぶち壊したし、アンタの部下3人は倒れたんだ。もうアンタに勝ち目は無いぜ」

だがウバウネは、憎々しげにケータ達を睨み、私は負けるわけには行かないのだと叫んだ。怒りが全身から湧き出している。

一護「おかしい…何なんだ彼奴のあの憎しみ方は。只部下をやられて不利にされたってツラじゃ無いぞ？まさか彼奴、何か訳ありなんじゃ…」

これを聞いたケータはハッとなり、こう叫んだ。喚んだ妖怪の中に居る1体の名を。

ケータ「バクロ婆！ウバウネに取り憑いてっ！」

一護「何だと？取り憑けって、何をする気だ？」

ケータに呼ばれたバクロ婆は、ぴょんとウバウネの顎に飛び付いた。

ブゥン…！

ウバウネは妖気に包まれ、自らの過去を語り始めた。

ジバニャン「バクロ婆は取り憑いた相手の秘密を喋らせる力が在るんだニャ」

一護「何…、なる程な、意志に関係なく秘密を「暴露」しちまう訳か」

妖魔界へ(44)→←妖魔界へ(42)

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す