妖魔界へ(30) ページ30
ウィスパー「いえ」
照れくさいと頭を搔くウィスパー
ケイゾウは足早に工場の入り口に向かう
ケイゾウ「行くぞ!」
ケータ「 ええ…?有難うとか言わないの?」
互いに無事なら不必要だと走るケイゾウ
後に続く。
ギギギ…!両開きのスチール板の扉を引き開ける
辺りを見回して踏み込む。幸い見張りは居ないらしい
少し進むと、案内板にクレヨンで描いた幼児の落書き並に下手クソな紙が貼られている
「ご案内」とデカデカと書かれ、下には迷路みたいな簡単な道案内と、左端にジバニャンの顔が描かれていた。此処に捕まえている。来るなら来てみろとでも言う事らしい。明らかに馬鹿にしている
全く…敵ながら親切なのか嫌味なのか…
ケータ「うわ…罠の匂いがぷんぷんだね…」
確かに…明らかに罠で御座いと言わんばかりだ
ケイゾウ「だとしても行くしか無いだろ!」
三人は先へと走り出した
階段を下り、細いパイプの上に取り付けられた通路を進む。直ぐに怪魔が数匹行く手を塞いできた
ケータ「わっ、やっぱり!ど、ど、どうしよ?!」
ウィスパーも慌てている
ケイゾウは構わずに怪魔達に棍棒で打ち掛かる
ドッ!ガスッ!
グアアッ!
噛みつこうと迫ってきた怪魔をスライディングして躱し、頭に棍棒を叩き込む
ケータ「えいえいえいっ!」
ウィスパー「コノコノコノっ!」
ポコポコとピコハンで叩き何とか倒す。が、
唸り声が先程降りてきた先から不意に聞こえてくる。まさかと振り向けば…
ケータ「わーっ!こっちからも来るよ!」
見れば行く手にも更なる怪魔達の援軍がご到着である。不味い!この状況は…!
ウィスパー「ま、不味いですよコレは!俗に言う挟み撃ちって奴です!」
俗に等言わなくてもそうだ!
大体こういう長い道幅の狭い通路は、闘いではこうやって挟み撃ちに使うのが定石なのだ。相手の退路(即ち逃走路)を完全に断ち切れるからだ
ケイゾウは抜け道を探そうと辺りに素早く視線を巡らせ、通路の真下に交差するように太いパイプがあるのに気付いた。迷っている暇は無い!
ケイゾウ「こっちだ!ジャンプッ!」
何とケイゾウは手摺りに足を掛けるや、軽やかに下のパイプに飛び降りた。そのまま掛けていく
残されたままの二人は如何すればと大慌てだ。
だが、如何するもこうするも無い。速くしなければ敵に取っ捕まるだけである。現に今にも怪魔達は両側からジリジリと躙り寄って来る!
ウィスパー「ヤバい!ケータ君!早く飛び降りて下さい!」
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みこち(プロフ) - 饅頭さん» 勢いで書いてますが如何ですか?まだまだ書きます! (2021年6月19日 17時) (レス) id: e0b3c2b120 (このIDを非表示/違反報告)
みこち(プロフ) - 饅頭さん» 妖怪ウオッチ誕生の秘密だニャン!が一番好きですね。コアラニャンの奴も感動しました。生きたぬいぐるみが持ち主を愛して助けようとした。素晴らしいです。ブリーチは、姉弟が死ぬ場面は泣き崩れました。まさか、ルキアがあんな風に泣くなんて思わなかったので (2021年5月25日 20時) (レス) id: e0b3c2b120 (このIDを非表示/違反報告)
饅頭 - 第2弾のエンマ大王と5つの物語です!みこちさんは、一番好きな妖怪ウォッチの映画は何ですか? (2021年5月25日 18時) (レス) id: d3fe79fcb9 (このIDを非表示/違反報告)
みこち(プロフ) - 饅頭さん» 因みに、一番お好きな妖怪ウオッチの映画は何ですか? (2021年5月25日 15時) (レス) id: e0b3c2b120 (このIDを非表示/違反報告)
みこち(プロフ) - 饅頭さん» 長らくお待たせして申し訳ありません。頑張って書きますね!他の作品も、出来ましたら是非お楽しみください。 (2021年5月20日 10時) (レス) id: e0b3c2b120 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みこち x他1人 | 作成日時:2020年1月22日 21時