＊プロローグ ページ1
先生「皆、今日から新しい子が来ます」
先生のその言葉で、周りの子共たちは一斉ににざわつき出す。
君が施設に来たのは、俺がここに来て、やっと少しずつ笑えるようになってきた頃だった。
先生「じゃあAちゃん、皆に自己紹介して？」
先生がそう言っても、君は何も話そうとしなかった。
ただ無表情で、皆から目をそらすだけ……
その時、少しだけ思ったんだ。
ちょっと前の俺と、似てるなって……
先生「初めてで緊張しちゃってるのかな？この子はAちゃんって言います。少し恥ずかしがり屋さんだけど、仲良くしてあげてね？」
はーい！！と、皆の元気な声。
俺も皆と一緒に、大きな声で返事をした。
音也「ねぇねぇ。えっと……Aちゃんだったよね？」
自己紹介も終わって、俺は一番に君に話しかけに行った。
けど君は、一瞬だけ俺を見て、すぐに目をそらしてしまった。
音也「俺、一十木 音也！！よろしく！！」
できるだけ明るく挨拶してみたけど、相変わらず君はこっちを見ない。
施設に引き取られてきた子だから、多分、何かわけがあるんだろうとは、その時の俺も思ってた。
でも……君がその時どういう気持ちだったのかは、俺にはまったくわからなかった。
それからも、何度も何度も声をかけてみたり、一緒に遊ぼうって誘ってみたりもした。
最初はやっぱり目も合わせてくれなかったけど、めげずに何度もぶつかるうちに、少しずつ会話を返してくれるようになった。
次第に、いろんなことを話すようになって、毎日のように一緒にいるようになっていって……
少しずつだけど、君がどんな気持ちなのかとか、わかるようになっていった。
けど、俺が早乙女学園に行くために施設を出るまで、お互いに過去のことだけは何も聞かなかった。
学園を卒業して、ST☆RISHとしてデビューした今でも、大切な思い出として、俺の中に残ってる……
あれから随分あってないけど……
今も、元気にしてるかな？A……
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十九 雷音(プロフ) - 南さん» コメントありがとうございます！ そう言っていただけて本当に嬉しいです！今後とも頑張らせていただきます！ (2019年2月27日 8時) (
レス) id: 4c772ef18e (このIDを非表示/違反報告)
南 - 音也の夢小説は今まで読んできた中でも一番に面白いなぁと思いました！ これからも頑張って下さい！ (2019年2月26日 23時) (レス) id: d0756aba1a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：十九 雷音 | 作成日時：2018年9月1日 18時
