【うた☆プリ】愛してるを教えて？【美風藍】

＊代わり ページ43

出てきたのは、予想以上に重い言葉だった。
人の“死”……
それがどんなに重いものかは、ボクにだってわかる。

それに……こんなときばかり、変な勘が働く。

瓜二つな容姿に、ほとんど同じ年齢で作られた“アイドルロボ”。
それに、生前の彼女を……彼女のアイドルとしての才能を、すごく気に入っていたって言うなら……
まさか……


藍「Aが作られた理由も、その子の代わり……ってこと……？」


ボクのその言葉に、二人は何も答えなかった。
ただ、ずっと黙って顔をうつ向かせているだけ……
肯定の意味で、捉えていいんだろうか……


瑛一「親父から、直接そう聞いたわけじゃない……だが、親父がお前をつれて来たのは、瑛蓮が死んで１ヶ月後だった……俺達の妹だと言ってな……」


１ヶ月……あまりにも期間が短い……
それも、連れてきたってことは、その時点でAは、人前に出せるほど完成されていたということ。
それに、妹だと称していたのなら、もう疑いようもない……


瑛二「性格も、その頃は瑛蓮とそっくりだったんだ。人懐っこくて明るく笑う、元気な子……でも、Aがいなくなる数日前、くらいかな……突然、変わってしまった」

A「変わっ……た……？」

瑛二「何があったのかは、俺にもわからない。どんなに俺や兄さんが聞いても、何も答えなかったから……何もわからないまま、本当に突然、笑わなくなった……それどころか、一切、感情表現をしなくなった……」


二人の元からAが姿を消すことになったのは、博士も言っていたように、スクラップにされたから。
その数日前に、何かがあったんだ……
Aの全てを変えてしまうような、二人も知らない、大きな何かが……




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