＊ここへ来た理由 ページ40
瑛一「突然会いに来て何事かと思えば、なんだその質問は」
A「……質問がわかり辛かったでしょうか」
瑛一「そうじゃない。何故今その質問が出てくるのか、説明しろと言っているんだ」
彼の言葉に、今度はAが首をかしげていた。
彼女らしいと言えばらしいんだけど、人間味が欠けてることがこんな形で響いてくるとは思わなかった。
藍「昨日、遊園地で会ったでしょ？」
このままじゃ埒が明かないから、Aの代わりにボクが説明することになった。
まあ、会ったというより、話聞く限りじゃ誘拐も同然だったみたいだけど。
藍「そのとき二人で、観覧車に乗ったんだ。そこで、園側の設備不良のせいで、停電が起こった」
そう言った瞬間、表情が変わった。
一瞬大きく目を見開いたと思ったら、さっきよりもいっそう厳しい表情をする。
藍「その瞬間、それまでどんなことがあっても表情一つ変えなかったAが、突然怯えだしたんだ。その場にいないキミの名前を呼ぶほど、パニックを起こしてた」
ただ淡々と説明しているだけなのに、胸の奥が、チクリと痛む。
あれ……？
なんで今、こんな感情が起こるの……？
瑛一「……それとさっきのAの質問と、なんの関係がある」
藍「Aは、そのことをまったく覚えていなかったんだ」
瑛一「何……？」
藍「キミはよく知ってると思うけど、Aには感情らしい感情がない。そんな彼女が、あれだけ怯えた様子を見せた上に、一切その記憶がない。それを踏まえていろいろ考えた結果、一つの仮説が生まれたんだ」
『Aの元に、モデルになった人物がいるのではないか』
そう言った瞬間、彼の表情にはっきりとした動揺が見て取れた。
どうやら、心当たりがあるようだね。
瑛一「それで……ここへ来たわけか……」
顔をうつ向かせて、自嘲気味にそう言う。
やがて、何処か寂しそうな笑顔で、Aを見る。
瑛一「A……これから話すことは、お前を深く傷つけることになるかもしれない。たとえ今は平気でも、この先お前が心を持てば……」
A「平気です」
彼の言葉を遮るように、Aはそう答えた。
表情こそ無表情のままだけど、その言葉には何処か強さがあって、信用するには充分な重みがあった。
瑛一「なら、場所を変えよう。……お前のもう一人の兄も、一緒に話す必要があるだろう」
そう言って、彼に案内されるまま、場所を変えることになった。
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美紀 - 美風藍ちゃんの小説最高です藍ちゃん大好きです (2019年1月31日 11時) (
レス) id: a31ea93868 (このIDを非表示/違反報告)
十九 雷音(プロフ) - 逆巻椿さん» コメントありがとうございます！初のサーヴァンプキャラいただきました！！←集計終わり次第検討させていただきます！！ (2017年4月13日 2時) (レス) id: c9d99963ee (このIDを非表示/違反報告)
逆巻椿(プロフ) - SERVAMPとうたプリのコラボで藍ちゃんか真昼落ちがいいです！更新頑張ってください！！ (2017年4月13日 0時) (レス) id: 11d835f287 (このIDを非表示/違反報告)
十九 雷音(プロフ) - 桜乃さん» コメントありがとうございます！！藍ちゃんか翔ちゃんですね！検討させていただきます！そして今後も拙いながらも頑張らせていただきます！！ (2017年4月9日 21時) (レス) id: c9d99963ee (このIDを非表示/違反報告)
桜乃 - うたプリ単体がいいです！落ちは、藍ちゃんか、翔くんで！！えと、更新ん頑張ってください！！！！！ (2017年4月9日 19時) (レス) id: 9ed75b4815 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：十九 雷音 | 作成日時：2017年1月1日 21時
