＊散々だ ページ30
そうして、無事とは言えないけど、なんとか観覧車も一周終え、ボクとAは観覧車を降りた。
Aの希望で乗ったはいいものの、散々だった。
停電で突然観覧車は止まるし、かと思ったら急にAの様子がおかしくなるし……
挙句の果てには、本人は全く憶えていない始末。
こんなことなら、乗らなきゃよかったとさえ思えてくる。
藍「最悪……」
そんな言葉が、思わず口からこぼれた。
聞こえているのかいないのか、Aは相変わらず無反応のままだった。
こうも反応がないと、文句言う気も起きないよ。
「あ！！いたいた！！あいちゃーん、Aちゃーん！！」
「っておい！！ったくあいつはまた１人で突っ走って……！！」
「ま、待ってください！！二人ともー！！」
……あぁ、いろいろありすぎて忘れかけてた。
今前から走ってくる３人組。
今日一緒に来たはずなのに、結局最後まではぐれたままだった３人組。
藍「おかえり、ナツキ、ショウ、ハルカ。……で？ボクに言うことは？」
那月「あ、ただいま、あいちゃん」
翔「おいおいおいバカバカバカ！！完全に第一声ちげぇだろ！！」
那月「え？あぁ、そうですね。ダメですよ二人とも、勝手にどこでも行っちゃ。いっぱい捜したんですよ？」
翔「ちっげぇっつの！！なんでわかんねぇんだよ！！いいから早く……」
藍「もういい。聞きたくない」
いつも通り、自分のしたことがわかってないナツキ。
それにツッコミを入れるショウ。
マスターコースの頃からこんなやり取りは何度も見てきたけど、とてもじゃないけど今日は流せる余裕がない。
それ以上二人の言葉を聞くこともなく、バッサリと切り捨てた。
春歌「あ、あの、美風先輩……四ノ宮さんも悪気があったわけじゃないんです。私もすぐに止められなくて、あの……」
藍「悪いけど、今何を言われても聞く気はないよ。今日はこれで解散」
“以上”
とだけ言って、ボクはそれ以上何も言わずにその場を離れた。
……すごく、子どもっぽいことをしたのは、わかってる。
けど、自分でも驚くほど、余裕がないんだ。
注意も聞かずはぐれたこと。
鳳 瑛一とAとの関係性。
観覧車に乗ってから、今に至るまでの出来事……
その都度で感じでいた、よくわからない感情の数々……
一気にいろんなことが起こりすぎて、処理が、追いつかない。
オーバーヒートしそう……
藍「散々だ……」
誰に聞かれるでもなくそう呟いて、ボクは一人、ラボへと帰った。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 119人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
美紀 - 美風藍ちゃんの小説最高です藍ちゃん大好きです (2019年1月31日 11時) (
レス) id: a31ea93868 (このIDを非表示/違反報告)
十九 雷音(プロフ) - 逆巻椿さん» コメントありがとうございます！初のサーヴァンプキャラいただきました！！←集計終わり次第検討させていただきます！！ (2017年4月13日 2時) (レス) id: c9d99963ee (このIDを非表示/違反報告)
逆巻椿(プロフ) - SERVAMPとうたプリのコラボで藍ちゃんか真昼落ちがいいです！更新頑張ってください！！ (2017年4月13日 0時) (レス) id: 11d835f287 (このIDを非表示/違反報告)
十九 雷音(プロフ) - 桜乃さん» コメントありがとうございます！！藍ちゃんか翔ちゃんですね！検討させていただきます！そして今後も拙いながらも頑張らせていただきます！！ (2017年4月9日 21時) (レス) id: c9d99963ee (このIDを非表示/違反報告)
桜乃 - うたプリ単体がいいです！落ちは、藍ちゃんか、翔くんで！！えと、更新ん頑張ってください！！！！！ (2017年4月9日 19時) (レス) id: 9ed75b4815 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：十九 雷音 | 作成日時：2017年1月1日 21時
