【うた☆プリ】愛してるを教えて？【美風藍】

＊予想外すぎた再会 −夢主side− ページ18

入園からわずか１５分１７秒。
早速はぐれてしまったメンバーが出たようで、元来た道を戻ることになってしまった。

すぐ後ろでずっと聞いていました。
何か見つけるたびに、“可愛い”と言って落ち着きのないナツキ。
ナツキの暴走を止めようと必死になっていたショウ。
そして、とうとう我慢が聞かなくなったのか、一人で走り出してしまったナツキを追いかけて、ショウとハルカが人混みに消えていくのも見ました。

声をかけたほうがよかったのかもしれませんが、休日の遊園地というものは、予想していた以上に人が多く、気づいた頃にはもう３人の姿は何処にもありませんでした。
不可抗力、です。


藍「仕方ない。A、３人を捜しに行くよ」


そう言って、今来たばかりの道を引き返すアイ。
ワタシもそれについて行こうと、歩き出そうとしたその時……


「おい。ちょっとついて来い」


突然背後から声がして、その声の主を確認する間もなく、何者かに手を引かれ、アイとは反対方向に連れていかれてしまった。


A「誘拐行為は困ります」

「誘拐？誰に向かって言っている」


即座にその場を切り抜けようとしたのですが、直後に返ってきた声に妙に聞き覚えがあり、声の主の方を見る。
すると、そこにいたのは予想もしていなかった、随分久しぶりに会う人物がいた。


「とにかく黙ってついて来い。お前に聞きたいことが山ほどある」

A「……ですが今は……」

「命令だ。……これでも、聞けないか？」


“命令”
この人にそう言われては、ワタシに拒否権はありません。

この人はマスターに一番近い存在の一人。
この場にマスター本人がいない今、自動的にこの人の命令が最優先事項となる。

……すみません、アイ。
ワタシはまだ、“命令”に逆らうことができないようです。


A「……わかりました」


そうしてワタシは手を引かれるまま、アイとは真逆の方向に向かって歩き出した。




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