【うた☆プリ】True or False【黒崎蘭丸】

＊仲間とかそういうの ページ9

蘭丸「おっし。そうとなりゃ、早速行くぞ」

A「行くって、何処に？」


話が纏まるなり、蘭丸は切り替えるように息をつき、そう言い出した。
正直なんの話か、全くわからず首をかしげていると、なんとも言えない表情でため息をついた。


蘭丸「仕事に決まってんだろ」

A「仕事……行っていいの？一緒に」

蘭丸「お前……なんのために俺のパートナーになったかわかってんのか？」

A「なんのためにって、一応、アイドル修行のため……あ、そっか！！」


そこでようやく、私は立場を理解した。

アイドル修行のために蘭丸とパートナーになった。
けど、蘭丸は背中で語ってやるって言ってた。
つまり、実際に仕事についてきて、自分で学べと。


蘭丸「今思い出したみたいなリアクションしてんじゃねぇよ。さっき言ったばっかだろうが」

A「あはは……ごめんごめん」

蘭丸「ったく……もう少ししっかりしろ。もういい歳なんだしよお」

A「いい歳って、まだ二十歳ですー！！」

蘭丸「もう成人してんだろ？充分大人だろ」

A「心はずっと子供だもん」

蘭丸「へぇ。じゃあ嶺二と一緒にしたら、手ぇ付けらんねぇな」

A「嶺二？」


聞き慣れない名前に、またしても首をかしげてしまう。
蘭丸は不機嫌そうなため息をつくと、ふと顔をそらして、説明してくれた。


蘭丸「組んでるグループのメンバーだ。どちみち今から会うんだし、名前くらい覚えとけ」


グループ……
蘭丸、グループなんて組んでたんだ……
バンドのこともあるから、ソロでやってると思ってた……

蘭丸はまだ……仲間とかそういうの、信じる派なの……？


蘭丸「ん……どうした？急に黙り込んだりして」

A「あ、ううん。なんでもない。グループのメンバーさん、待ってるんだよね？早くいかないと！！」

蘭丸「お、おう……」


咄嗟になんでもないと言い張って、私はその場を誤魔化した。

別に、蘭丸が仲間とかそういうの信じてようといまいと、蘭丸の自由なのにね……
なんだろ……

少しだけ……イライラする……




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