【うた☆プリ】True or False【黒崎蘭丸】

＊信じてそばにいろ ー蘭丸sideー ページ41

A「なんで、一人にしたの……！！置いていかないで……！！一人に……しないで……！！」


こいつのこの言葉を聞いて、早乙女のオヤジがこいつに人を拒んでるって言った意味が、なんとなくわかった。
こいつ、無意識に人が離れていくのを怖がってんだ。

最後には一人になるくらいなら、最初から距離を置いといたほうがいいってことか。
そのくせ完全に一人になるのが嫌で、俺んとこにすがってきてたわけかよ……

ったく……
中途半端なことしやがって……
いくら複雑な事情があるからってよお……

いつもなら怒鳴り付けてるとこだけど、今のこいつ見てると、どうにもそんな気分になれやしねぇ。

誰にも話さず、背負ってきた過去を打ち明けて、ずっと抱え込んできたもんを爆発させて……
こいつも、相当余裕なかったんだろ。
だから今、爆発してこんな状態になってんだ。
ここまでキツくなる前に、どっかで爆発させとけっての……

そう思いながら、俺はAのことを抱き締め、泣き止むまで離さなかった。
よっぽど溜め込んでたのか、ガキみてぇに八つ当たりまでしてきやがる。

でも、構わねぇ。
それで少しでも楽になんなら、好きなだけ当たれ。

んですっきりしたら、もうすがるような真似すんな。
どんなことでも受け止めてやる。
お前なら、どんなお前でも受け止めてやれる。

ガキみてぇにすがってねぇで、信じてそばにいろ。
お前だけは、絶対に一人になんかしねぇ。
寂しい思いは、絶対にさせねぇから。

昔からお前が、そうしてくれたみてぇに……




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